今年もやってきました、毎年恒例のまとめ企画。
昨年は久しぶりに順位付けを復活させましたが、引き続き今年も順位も付けました。
旧作も同じように今年も順位付で選びました。
基準は、毎年書いているように“初見の映画”で、“その映画がどれだけ自分にとって愛すべき映画か”、それだけです。
“映画の出来”ではなく、“自分にとって愛すべき映画”かどうかが基準です。
近年にないくらい豊作だった昨年以上に、今年はほんとに絞り込むのが大変でしたが、最終的にはこのようになりました。
それでは、10位から早速いってみましょう。
毎年、なんでこんな映画が年間ベストなんだよ!という声が聞こえてくる10位ですが、映画史に残るラム・シューvsドニー・イェンの歴史的初対決が拝めるのに、むしろこれをベスト10に入れない理由がない。
倒された雪ちゃんを、足元からなめるようにお腹に寄るカメラワークも最高。
映画史に残るクライマックスの戦車戦、アクション的興奮なら今年の最高峰。アニメというアドバンテージはあるけど、この映画を前にしては『ワイルド・スピード SKY MISSION』も真っ青。
立川の極上爆音上映の最前列スピーカー前で喰らったカール自走臼砲には、文字通りの意味で体が震えました。
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ドニー・イェン主演ではありながら完全にワン・バオチャンの映画なように、ドニーさんの最高傑作というわけではないけど、最後の最後にとんでもないものが。
“香港アクション映画史”そのものが結集するエンドロールに涙腺決壊。このエンドロールだけで年間ベスト入り確定。
コンテナを貫く弾丸の凶暴さと他の追随を許さない銃撃戦の音響に震え、ヘリから見下ろす香港の夜景の情感に泣き、祭りの中ついに迎える落とし前に向けてひたすら歩く横移動に痺れる。
最初の10分くらいはむちゃくちゃ微妙だけど、その後は震えがくるほどの大傑作。
台詞やナレーションなどの“説明”一切なしで、3秒もかけずにクリーブランドという街を描ききった、一瞬しか映らない大きな工場のショット、あれこそ“映画”、あれこそプロの技。
“100ドル札”のエピソードは、エピソード単位なら今年で一番好きかも。
手に余るほどのバナナ、机一面に並べられたヤクルトに次々と刺されるストロー、円盤が大量に行き交うエアホッケー等々、いろんな場面が次々と脳裏に浮かぶけど、悪夢のような過去も、今の小さな幸せも、様々な断片を積み重ねながら、それでも人生は続く。
これから何度も繰り返し観ることになるであろう、大切な、大切な映画。
今までのどの映画よりもミュージカルである意味があり、この映画と同じ年に公開されたのは『華麗上班族』にとってあまりに分が悪すぎた。
心の奥には醜いものも山ほどあるけど、それでも、世界はこんなにも美しい。
溢れ出る涙が止まらない大傑作。
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3位 『クリード チャンプを継ぐ男』(ライアン・クーグラー)
ベタのつるべ打ちこそ最強というのを証明する、何の捻りもないどストレートな物語。
“ロッキー”シリーズの最新作ではなく、タイトル通りあくまでも“クリード”の物語。
次々と繰り出される反則技の数々に、涙を根こそぎ搾り取られた。最高。
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2位 『ミッション:インポッシブル/ローグ・ネイション』(クリストファー・マッカリー)
イーサンとイルサが最後の最後まで完全に対等なのがいい。不必要な恋愛っぽい描写も一切ない。
物語的にはむしろイルサが主役。信じる祖国を喪った諜報員が居場所を見つけるまでの物語。
そして何よりも、“あの”トム・クルーズを脇に追いやる、レベッカ・ファーガソン最高。
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1位 『マッドマックス 怒りのデス・ロード』(ジョージ・ミラー)
わずか3ヶ月半くらいの間に結局映画館に16回も観に行きましたし、今年はもうこれしかないでしょう。
書き始めたら色々きりがないので、続きは長々と延々と書いている感想エントリーに譲ります(笑)
https://aisubekieigatachi.com/madmaxfuryroad/
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改めて、今年のベスト10です。
1. 『マッドマックス 怒りのデス・ロード』(ジョージ・ミラー)
2. 『ミッション:インポッシブル/ローグ・ネイション』(クリストファー・マッカリー)
3. 『クリード チャンプを継ぐ男』(ライアン・クーグラー)
4. 『心が叫びたがってるんだ。』(長井龍雪)
5. 『酔生夢死』(チャン・ツォーチ)
6. 『ドラフト・デイ』(アイヴァン・ライトマン)
7. 『ブラックハット』(マイケル・マン)
8. 『カンフー・ジャングル』(テディ・チャン)
9. 『ガールズ&パンツァー 劇場版』(水島努)
10. 『アイスマン』(ロー・ウィンチョン)
さっき書いたように迷った映画は去年までよりかなりありますが、例年通り迷った映画はあえて書きません。
続いて、旧作は去年と同じようにタイトルだけ並べて感想へのリンクを貼っておきます。
こちらも“初見”が条件で、今年初めて観た映画の中からのベスト10です。
1. 『パワープレイ』(マーティン・バーク)
2. 『歩道の終わる所』(オットー・プレミンジャー)
3. 『拳銃王』(ヘンリー・キング)
4. 『胸に輝く星』(アンソニー・マン)
5. 『騎兵隊』(ジョン・フォード)
6. 『モンテ・ウォルシュ』(ウィリアム・A・フレイカー)
7. 『遠い国』(アンソニー・マン)
8. 『裸の拍車』(アンソニー・マン)
9. 『ディナーラッシュ』(ボブ・ジラルディ)
10. 『請叫我英雄』(フー・ヨン)
西部劇が6本、そのうちアンソニー・マンが3本と、むちゃくちゃ偏っていますが、素晴らしいものは素晴らしいので仕方ない。
10位以外はどれが1位でもおかしくないですが、なんとなくこんな並びになりました。
中でも『パワープレイ』、『裏切りのサーカス』級の諜報戦に『ジャッカルの日』級の渋さをまぶし、軍隊全面協力の首都制圧戦(街に入ってくる戦車が震えるほどかっこいい)まで付いてくるのに、わずか102分。
ピーター・オトゥールを筆頭に役者も最高で、苦い幕切れも完璧。
今年もたくさんの素晴らしい映画に出会いましたが、やっぱりこれが最高でしたねぇ。
というわけで、こんな感じの20本、今年もかなり豪華な20本となりました。
最近はブログよりもTwitterの方が中心にはなっていますが、今年もブログの方にも多くの方に訪問していただきまして、改めていつもお読みいただきありがとうございます!
来年もまた「愛すべき映画たち」をどうぞ宜しくお願い致します。
それでは皆様、よいお年を♪