8/8 1回目 2D字幕
相変わらずちょっと長過ぎるけど、今のハリウッドで一番70年代アクション映画の真髄に迫れる男クリストファー・マッカリー、今回も素晴らしすぎる!
余裕でシリーズ最高傑作。
“あの”トム・クルーズを脇に追いやる、レベッカ・ファーガソン最高。
『アウトロー』同様にBGM一切なしのカーチェイスも最高だけど、これだけ最先端の技術が大活躍する映画で、クライマックスのアクションがナイフvsナイフ!
しかも、それをやるのがトム・クルーズではない!
超大作でこれをやりきった監督凄い。
いつも書いているように、アクションで一番痺れるのは“静”から“動”に切り替わる瞬間だけど、全ての音が消えるあの一瞬の“静寂”、目と目で頷く二人。
そこからの二人の呼吸は、イワオニ族戦のフュリオサとマックスにだって負けていない。完璧。
これも『マッドマックス 怒りのデス・ロード』同様、イーサンとイルサが最後の最後まで完全に対等なのもいい。
不必要な恋愛っぽい描写も一切ない。
物語的にはむしろイルサが主役。
信じる祖国を喪った諜報員が居場所を見つけるまでの物語。
去り際の一言までもう最高すぎる!
あっ、一つ大事なこと書くの忘れてた。
クライマックスはさっきの“静”も“動”も最高だけど、そこにさらに加わる濡れた路地!
思わずキター!って叫びたくなるくらい、近年では屈指の濡れた路地。
あそこだけでもう涙がちょちょぎれるくらい最高。
いかん、このままだと何もかも書いてしまいそうだ。
公開始まったばかりだし、これくらいにしとこう…。
クリストファー・マッカリー、あと30分短く映画を撮れたら、ほんとにドン・シーゲルの後継者になれるんだけどなぁ。
8/10 2回目 2D字幕
2回目も最高!
1回目に感じた長さももはや感じないし、文句無しの大傑作。
まだまだ何回でも観たい。
今からでも遅くないので、こっちをIMAXでやって下さいよ!
あの数秒の静寂の間に、周りを囲む敵の位置を一瞬にして把握するだけでなくその攻撃まで予測し、さらにどこから攻めるのが最善手かまで考える。
もちろん言葉でのやりとりは一言もない。
そして、無言で頷き合ってから攻撃開始。
これだよこれ!最高。
そして、二人がお互いに数秒の間に頭の中で考えていたことが、“完璧に一致”しているからこそのあの動きなんですよね。
出会ったその時からすでに連携攻撃はあったけど、あれはまだあくまでも“流れの中”での連携攻撃で、攻撃の質が全然違う。
しかも、いきなりこの“完璧な呼吸”になったわけではなく、ちゃんと伏線も丁寧に張ってある。
例えば、細かいところだと、潜入作戦の時のパラシュート降下で、二人がパラシュートを巻き取る動きはすでにほとんど一致してる。
こんなところまで最高。
さすが監督デビュー作から映画史に残る銃撃戦を撮っている男クリストファー・マッカリー、ちょっともうレベルが違う。
今観ても最高な『誘拐犯』の銃撃戦。 https://youtu.be/6o0Co4kbRZo
そもそも、カサブランカが舞台の一つで、ヒロインの名前がイルサの時点でもう最高ですよね。
レベッカ・ファーガソンがイングリッド・バーグマンと同じスウェーデン生まれというおまけ付。
8/12 3回目 2D字幕
最高。最高。最高。
3回目なので3回言いました。
最初の拷問のとこのアクションでカメラが寄り過ぎなので完璧ではないけど、それ以外はほんとに非の打ち所がない。
ただ、3番目の選択肢という一番肝心なところで日本語字幕が大問題。
選択肢の話に入る前にまず前提があって、アトリー(イギリス)に見捨てられたという事実。
「レーン、アトリー、イギリス、アメリカ、どこにつこうが結局部下は見捨てられて終わり」みたいなイルサ自身の台詞。
そして、選択肢の話に入って、3つ目としてまず切り出したのが“Come away with me, right now.”
ここは「私と一緒に消えるのよ、今すぐに」みたいな訳で別に問題なかったと思いますが、「レーンはどうするんだ?」とイーサンに問い返されたイルサは、「レーンがどうなろうと、また次のレーンが現れるだけだし、私たちの役目はもう終わったのよ」みたいなことを言った後に、問題の台詞。
“We can be anyone, we can do anything.”
今日は英語の方に耳を集中させていてちゃんと字幕追っていませんでしたが、「普通の生活」という言葉は確か出ていると思います。
一字一句はちょっとわかりませんが、台詞全体から受ける意味は、「もうこんなことやめて、普通の生活に戻りましょうよ」という意味での訳だと思います。
ただ、イルサはそんなことは一言も言ってない。
そもそも、ここまでいろんなことに立ち入ってしまった自分やイーサンが普通の生活に戻れるわけがない、そんなことは誰よりもイルサ自身がわかっていること。
そして、先ほどの前提部分にあった、帰る祖国を失ったこと、“組織”に縛られているうちは結局結果は同じだということ。
それでは、イルサは何を一番求めていたのか。
一言で言えば“free”、もう少し具体化すると、何にも頼らず何にも縛られず、自分の力で生きていくこと。
もちろんそれを簡単に許す組織でないことは百も承知ながら、求めたのはそれ。
そして、「あなたもそれは同じでしょ?」が“we”には込められてる。
さらに、それを思い、イーサンにも投げかけるだけの実力が彼女にはある。
1回目の感想の時に「イーサンとイルサが最後の最後まで完全に対等」と書きましたが、個々の場面の動きでは、対等どころか、むしろイルサが上回っている場面すらある。
例えば、劇場からロープを使って逃げる時に二人は同時に屋根を滑り降りたけど、勢い余って落ちそうになったイーサンを咄嗟に掴んだイルサ、あの時点ですでに負けてない。
だから、“We can be anyone, we can do anything.”は直訳すれば、「私たちは何者にもなれるし、どんなこともできる」みたいな感じだと思いますが、もう少しこの場面のイルサの心情に寄るなら、「私たちのような腕があれば、これから先どうにでも(自由に)生きていくことができるでしょ?」くらいでしょうか。
字数の制限はあるとは思いますが、少なくとも「普通の生活に戻る」はありえない。
映画の内容をちゃんと追っているなら、そんなわけがない。
そして、イルサにとっての“free”の大切さはイーサンもちゃんとわかっていて、台詞にもちゃんと出てくる。
メモリを渡すことをわかってたでしょ?と聞かれた時に、「それで君が自由になれると思った」と言い、最後の決着がついた時にも、とどめに「これで君は自由だ」。
このようにちゃんと台詞は考え抜かれてるのに、物語の核心部分の、一番大事なところでこれはさすがに勘弁してほしかったです。
“Welcome to the CIA.”がラストと対応してないのも問題だけど、まあそれはある意味些細なことではある。
でも、“We can be anyone, we can do anything.”は物語の根幹部分だからなぁ。
8/15 4回目 4DX吹替
むちゃくちゃ楽しい!
ドッカンドッカン椅子に揺られながらベンジーと一緒に「階段!階段!階段!」と心の中で叫び、同じくシートベルトをしていない身としては、またもやベンジーと一緒に、まさに「今さらそれを言うのかよ!」
4DXの一番の素晴らしさは映画内の衝撃に合わせた振動の設定の細かさだけど、もう一つが風。
イーサンが飛ぶ飛行機にしがみついている時も、超高速バイクチェイスも、本人は凄い風を体に受けているはずで、それに合わせて吹きまくり!
普段映画は99.9%字幕で観る人間だけど、この吹替は素晴らしい!
ほとんど全ての台詞で、そう、そうなんだよ!と思わず頷くくらい、字幕と微妙にニュアンスが違う。
比べ物にならないくらい吹替の方が素晴らしい。
一度は吹替でぜひ。
この前長々と書いた、例の“We can be anyone, we can do anything.”のところは、「新しく生まれ変わるのよ。何にでもなれる、心さえ決めればね」でした。
時間の制限内では素晴らしい。
何が最高かって、イルサが最も得意とするのが接近戦(ナイフや関節技)ということですよね。
腕や首に絡みつくあの流れるような動き!
シンジケート最強の殺し屋とのタイマンでのナイフ対決!
だから、『マッドマックス 怒りのデス・ロード』でマックスがそうしたように、銃を譲る時は譲る。
9/1 5回目 2D字幕
前に、「最初の拷問のとこのアクションでカメラが寄り過ぎなので完璧ではない」と書いたけど、もう一つだけ欠点があった。
チャン・ジンチュー無駄使い過ぎるだろ!
せめて最初のレコード店の人くらいの活躍はさせてほしかった…。
それ以外は完璧。
「You know how to find me.」は何回聞いても最高だけど、序盤の鉄格子越しの「You better hurry now. Good luck.」をちゃんと覚えていたからこその、イルサの同じ言葉に続けるイーサンの「Good luck.」もたまらない!
“繰り返し”は他にも色々使われていてこの脚本の一つの特徴だけど、ハンリー長官の「非常事態には、非常手段です」もかっこよすぎ。
だからといって台詞にばかり頼ってるわけでもなくて、イギリス首相のくだりでは、事態をすぐさま把握して、無言で頷くだけというのも痺れるんだよなぁ。
アクションはこれまではクライマックスの“静寂”からの流ればかり書いてたけど、オペラ座でのくだりも何回観ても痺れまくり。
三角決闘の発展型で、2人が別の人間を狙っていて、残りの1人が1発の銃弾だけでそれを阻止する、しかもその方法を数秒で考えるという、何この完璧な設定(笑)
その直後もいいんだよなぁ。
狙われて慌てふためいているように見えるベンジーだけど、瞬時に照明をつけることは忘れない。
その照明を一発で落とすイルサ。
こういう細かいやりとりがいちいちたまらない。
話の流れを止めるようなことがなくて、プロフェッショナルたちの攻防を堪能できる。
プロフェッショナルたちの攻防とはいっても、さすがにルーサーは凄すぎで、「凡人には無理だろうが、俺には朝飯前だ」なんて言ってますが、5秒ぐらいで見つけてますからね、朝飯前どころじゃない(笑)
まあでもあれ以上時間がかかると映画の流れが止まるので、映画的にはあれで正しい。
10/4 6回目 IMAX 2D字幕
最初からIMAXでやってくださいよ!最高すぎた…。
4DXは別の楽しさがあるからまた別だけど、今まで普通の2Dで4回も観てたのは何だったんだ…。
IMAXの大スクリーンと音響で観る特別仕様のIMAXカウントダウンがぶっちぎりでかっこよすぎる!
間に何も挟まずにそのまま本編に雪崩れ込むのも最高。
この時点で2000円の元は取れる。
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[原題]Mission: Impossible – Rogue Nation
2015/アメリカ/131分
[監督・脚本]クリストファー・マッカリー
[出演]トム・クルーズ/ジェレミー・レナー/サイモン・ペッグ/レベッカ・ファーガソン/ヴィング・レイムス/ショーン・ハリス/アレック・ボールドウィン
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Twitterでのつぶやきをまとめておきます。 【ミッション:インポッシブル/デッドレコニング PART ONE】一番に見直したくなったのが過去作ではなく『ハンターキラー 潜航せよ』な時点で、『ミッション・インポッシブル』としてはたぶ[…]
前半かなりもたついて、クリストファー・マッカリーも初めてやらかしちゃったかぁと思ってたら、伝家の宝刀のトム走りでようやくエンジンがかかる。 もはや笑っちゃうレベルのやり過ぎアクションと、「あなたがいるから夜も眠れる」の説得力。 トム[…]
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