今日の未明に「ジョニー・トーBEST」結果発表!! のエントリーにコメントとトラックバックをいただいたので、久しぶりに読んでいたら、募集した「ジョニー・トーBEST」募集!! の日付が2006年3月9日、ちょうど5年前ですね。
これも何かの縁ということで、5年ぶりに、第2回の募集です!
前回同様、集計方法は、1位10点、2位9点・・・・10位1点とし、5作品同率1位の場合は(10+9+8+7+6)÷5=8という方法で行いたいと思います。
※製作のみの作品も対象です。
前回も皆様に投票していただく前に自分のBEST10も載せましたが、今回もまず自分から考えてみます。
前回は38本鑑賞時点でのBESTでしたが、あれから5年も経って、現在鑑賞本数は61本。
かなり増えたので、そろそろ第2回を行ってもいい時期に来ていたのかもしれませんね。
年末のBEST10もそうですが、傑作かどうかではなくて、自分にとって愛すべき映画かどうかが基準です。
61本もあると、絞るのがかなり大変で、泣く泣く落とした映画も何本も。
順位も、明日選べばまた変わるかもしれませんが、今日現在ではこんな気分です。
では、2011.3.9現在の、61本(製作のみの作品を含む)鑑賞した時点での、管理人の「ジョニー・トーBEST10」です。
(→61本の一覧はこちら)
前回同様、いきなり1位からいってみましょう。
【第1位】
スリ(文雀)
2位以下の順位は結構迷いましたが、これだけはあっさり決まりました。
決してトーさんの最高傑作ではないでしょうが、無人島にトーさんDVDを1枚だけ持って行くとしたら、迷わずこれ。
新しい映画なのでまだ観た回数で一番にはなっていませんが、将来的には一番になるでしょう。
感想の最後に書いた一文を改めて書いておきます。
香港の街並みと、そこに生きる人たちへの、トーさんの溢れんばかりの想いが炸裂した、愛すべき極上の小品。
【第2位】
エグザイル/絆(放・逐)
感想には最高傑作と書いてますが、冷静に考えれば、映画としての完成度なら『ザ・ミッション/非情の掟』の方が上でしょう。でも、どちらが好きかと聞かれたらこっち。
『狼は天使の匂い』から始まる“ただいま、男だらけの放課後”の系譜、その一つの到達点でしょう。
ペキンパー好きとしては、後半のもろに『ワイルドバンチ』な展開もど真中ストライク。
【第3位】
ヒーロー・ネバー・ダイ(眞心英雄)
前回1位からのランクダウン。
それでも、トーさんお得意の“敵同士の奇妙な友情”、さらに、伝家の宝刀“ただいま、男だらけの放課後”、共にいまだにこれが頂点でしょう。ワイングラス割対決のシーンだけならもう何百回観たかわかりません。
「なぜ、男だらけの映画を撮るのかって?女性という生き物を理解できないからだ」という言葉通り、女性描写は弱いトーさんですが、トーさん史上女性が一番強いのもこの映画。
【第4位】
ザ・ミッション/非情の掟(鎗火)
今観ても閉店間際のジャスコでの銃撃戦のかっこよさは尋常じゃないですね。
香港映画という枠を取っ払っても、映画史上屈指の銃撃戦シーン。
でも、この映画はなんといっても、バリー・ウォンの『カンフー少女』でのパロディも最高だった、紙屑サッカーのシーンですよね。“ただいま、男だらけの放課後”史上屈指の名場面。
【第5位】
暗戦 デッドエンド(暗戦)
映画としての完成度はほんとに凄まじく、この手の映画を観る度にこの映画の完成度の凄さに唸らされますが、なんといってもアンディとヨーヨー・モンの“バスの中だけの恋人”。トーさんの恋愛シーンではいまだに一番好き。
【第6位】
ダイエット・ラブ(痩身男女)
錚々たる顔ぶれの中で、前回の順位を死守。トーさんのラブストーリーではいまだにこれが一番好き。
『大英雄』はなくても『痩身男女』があるもんね byアンディというエントリーの中で触れましたが、この映画が一番のお気に入りというアンディ、なんていい奴なんだ(笑)
そして、トーさん史上屈指の迷台詞、「痩せたい~!モテたい~!人間になりたい~!」
【第7位】
再見阿郎(再見阿郎)
去年はトーさん関連のDVDが6本も出ましたが、これを出して下さいよこれを。輸入盤DVDで何回も観ていて、感想にも書いたように主なところは自分で訳しましたが、やっぱりちゃんとプロの字幕付で観たい。
最近はすっかりケリー・リンがトーさん作品のミューズですが、一時期そうだったルビー・ウォンのベストであり、雪ちゃんの屈指の名演技が拝めるのもこの映画。
クライマックスのラウちんの慟哭は何度観てももらい泣き。
【第8位】
柔道龍虎房(柔道龍虎榜)
シウモンがシト・ポウの靴を取りに戻るために走るシーン、二段肩車、「チン、ブクブクするな、食え」などなど、とにかく泣ける映画。
“口惜しかったら泣け~泣け~、泣いてもいいから前を見ろ♪”
【第9位】
PTU(PTU)
初めて観た時は結構微妙かなと思いましたが、観る度にどんどん好きになる映画。
“一晩に2回もバナナの皮で滑って転ぶ男”ラム・シューへの、“世界一かっこよく懐中電灯を持つ男”ヤムヤムの友情。
一番好きなのは、もうこんなこと止めましょうよと反発しながらも、隊長一人にやらせるわけにもいかないよなぁと、隊員たちが後に続いて歩き始めるシーン。あそこは何回観ても痺れまくり。
【第10位】
デッドポイント~黒社会捜査線~(非常突然)
前回に続いて、BEST10の中では、唯一製作のみの作品。でも、実質トーさん監督作品だと自身で語ってますし、これを外すわけにもいかないでしょう。
ラストのダークさはいまだにこれがベストでしょう、文字通り“非常突然”。
でも、そこにいくまでがいいんですよね。ラブストーリーではない映画の中の恋愛シーンが素晴らしいトーさん映画ですが、ラウちんとヨーヨー・モンの不器用な恋がいい。
オープニングと円環をなすラストのカメラワークも絶品。
前回からそのまま残っているのが7本。新たに入ったのが『スリ』『エグザイル/絆』の上位2本と、自分の中で順位上昇を続ける『PTU』。
前回投票いただいた方も、今回初めての方も、たくさんの投票お待ちしております。
前回同様、結果発表時には、皆様にいただいたコメントの中から、その作品の魅力を端的に表現しているものを紹介したいと思います。
10本も観てないという方は、もちろんBEST5でもBEST3でも構いません。
5年経って選択肢がかなり増えた中で、皆様はどんなBESTか、投票楽しみにお待ちしております!
※前回投票していただいた方は、ご自身の内容を確認されたいかと思いますので、改めてリンクを貼っておきます。
→「ジョニー・トーBEST」募集!!
→「ジョニー・トーBEST」結果発表!!
ジョニー・トー(杜琪峯 : Johnnie To、1955年4月22日 - )は、香港の映画監督、プロデューサー。 香港電影金像奨で3度の監督賞、金馬奨で3度の監督賞を受賞している。 現在までに香港電影金像奨の監督賞に18回、金馬奨の[…]