No.74 2003年総括

今年最後のサッカー日記は今年の総括を。

前から何度も言ってますように、管理人が応援しているのはマンUとインテルです。

そのマンUは、プレミアリーグは制したものの、チャンピオンズリーグではマドリーの前にスコア以上の完敗。ファーディナンド加入は確かに功を奏し、前年とは見違える守備の安定感を見せプレミアでは最小失点を誇ったものの、ユニットとしての完成度というよりは個人技頼み。個人技で勝っていれば何の問題もないんですが、ジダン、ラウール、ロナウドという、ワールドクラスの前では個人技であえなく完敗。特に第2レグでは、オールド・トラフォードでロナウドにハットトリックを許すなど、まさに格の違いを見せつけられてしまいました。

そのプレミアでは、夏のオフにアブラモビッチ旋風が。200億を超える大金を軽々と注ぎこみ、次々に獲るは獲るは・・・。“勝利はお金で買えるほど甘くない”という意見もある一方、チェルシーはプレミアでは首位マンUに勝点差4と、堂々の首位争いを演じ、チャンピオンズリーグでも次のステージに駒を進めました。
このままチェルシーに屈してしまっては、ベロンだけでなくなんとケニヨンまで引き抜かれたマンUとしては、まさにやられ放題。これからの終盤戦、きっと目にものを見せてくれることでしょう。

さてもう一方のインテル。セリエA、これに関しては仕方ありません。インテルも確かに情けなかったものの、なんせユベントスが強すぎました。トーナメントではなくリーグ戦となれば、マドリーさえユベントスの敵ではないのではないでしょうか。

ただ、あのユベントスもパーフェクトではなかったのか、2003~2004年シーズンは、“憎き”トッティ率いるローマが首位を独走しています。14試合を戦っていまだ無敗、得点31に失点4と、驚異的とも言える成績。今シーズンのローマは最後まで行きそうな強さです。

話は戻ってインテル、一番悔しかったのはいまさら言うまでもなくチャンピオンズリーグ準決勝でのミラノダービー。負けたわけではないのです、2戦2分。なのに敗退・・・。

試合後、人目を憚らずピッチで涙を流したインテルの選手たち。中でも目に焼きついたのは文字通り号泣していたコルドバ。彼の涙をインテリスタは決して忘れることはないでしょう。スクデット、そしてビックイヤーをかかげるその日まで。

そのインテルは、今シーズンに入って、ミラノダービーでの惨敗を受けて、“ようやく”クーペル解任。相変わらず手を打つのが遅すぎます。

そして、今シーズンのチャンピオンズリーグはなんと一次リーグ敗退。何やってるんだか・・・。

サッカー最後は、ネドベドのバロンドール受賞。前年度、手に入れられるすべてのタイトルを手にしたのにその栄誉に輝くことができなかったロベルト・カルロス。確かにロナウドはW杯で見事な活躍を見せたものの、一年を通しての活躍を考えれば、どう考えても適任者はロベルト・カルロスでした。

そんなわけで、少しその権威が揺らいでいたバロンドール。今回も、単純なプレーでの活躍以外の要素が働けば、マルディーニが受賞してもよさそうなものでしたが、蓋を開けてみればネドベドの圧勝。これでバロンドールはまたその権威を取り戻したのではないでしょうか。

しかしこれは誰がどう考えても妥当な結果で、昨シーズンのネドベド以上の活躍をできる選手など、毎年現われるわけもないでしょう。それほどのパフォーマンスでした。“ジダンの後釜”としてユベントス入りしたものの、今やユベントスにとって、象徴としての意味は別として、プレーとして、“must”はデル・ピエロではなくてネドベドでしょう。

本人はジダンのことを「別世界の選手」と述べ、自分のことは「普通の選手」と言います。確かにジダンやロナウドのような超絶技巧ができるわけではありません。しかし、世界中の監督たちが、自分のチームに一人もらえるとしたら、まず彼を選ぶのではないでしょうか。今やそれほどの選手です。

そして、この誰も異論がないはずのバロンドールに、早速かみついたのが例のトッティ。懲りない男です・・・。しかし口だけではないのもこの男で、今シーズンこのままスクデットを獲得し、来年の欧州選手権でイタリアを優勝に導けば、その時は彼の受賞に口をはさむ者はいないでしょう。

さて、来年の目玉は、日本を含めW杯の予選が始まるというのもありますが、なんといってもポルトガルで行われる欧州選手権。W杯本大会で優勝できる力がありながら、W杯では予選で敗れ去ったオランダとチェコ。今回は、優勝候補の一角として参加です。

16チームの顔ぶれは、W杯のベスト16より遥かに豪華。W杯で優勝するより難しいと言われる欧州選手権。力的にはちょときついでしょうが、優勝して欲しいのは地元ポルトガル。ルイ・コスタに栄冠を!!

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