No.34 偏愛的W杯ベストイレブン①

ワールドカップも終わり、各紙でベストイレブンが発表されているなか、当ブログでも選考したいと思います。
タイトルにある偏愛とは、国語辞典によると「ある人だけを、かたよって愛すること」。大会での活躍や名前で選ぶと、よそでもやっているどこでも同じような選手が並んでしまうので、異議反論を承知の上で、完全に個人的な趣向で選ばせてもらいます。今回はGK・DF編です。

まずは、フォーメーション。最近は4-4-2や3-5-2が多い中、選ぶのは3-4-3。今大会はとにかく守備を固めて守り抜くというつまらない試合も多かったので、攻撃的な布陣にしたいということでの3-4-3です。

まず最初にGK。こればっかりはカーンで仕方がないでしょう。それでも、カーンがたった1失点で決勝まできていたものの、決勝戦の前までは我がベストイレブンではリュシュトゥで決まりと思っていましたが、決勝戦のあとにゴールポストにもたれかかっているカーンの姿を見て即座に変更。どんな映画のどんな美しいシーンよりも絵になる最高に素敵なシーンでした・・・。
3度目のW杯にして初のスタメン。期するものは誰よりもあったはずで、これでもかと好セーブを連発。完璧なポジショニングと、そして相手より絶対先に動かないという忍耐力。そして何よりも、点を入れられる気がしないと味方に思わせる存在感。すべてにおいて完璧でした。
唯一の弱点は、応援歌日本語バージョンだけでしょう。
バイエルン・ミュンヘンでも、我がマンチェスターUにあの伝説の試合で天国から一瞬にして地獄に落とされ、ロスタイムにチャンピオンズリーグ制覇を逃したカーン。それでも、ちゃんとその後チャンピオンズリーグを制してみせたカーン。今回の屈辱をバネに、4年後に必ずやってくれることでしょう。

次に3バック。中央は「リベロ」という言葉を思い出させてくれたドイツのラメロウ。ノボトニーという主力DFを欠いたドイツにあって、本来はボランチの彼ですが、見事に守備陣を統率していました。
ベッケンヴァウアー、マテウスという、伝統のリベロを引き継ぐべく、果敢な上がりを敢行。自陣ペナルティエリアはもちろんのこと、敵陣ペナルティエリア付近でも頻繁に目にします。しかも、むやみやたらと上がっているわけではなく、攻撃の際のボールをつなぐ技術も確かです。
本職の守備でも、抜群の1対1の強さを見せてくれました。

3バックの左は、本来は中央でしょうがラメロウに中央は譲って左に回ってもらいましょうファーディナンド。この人もよそのベストイレブンにも多く登場していますが、活躍はもちろんのこと、個人的にもすごいと思えました。前に書いた5バック4ボランチの「カテナチオ21世紀スペシャル」の指揮者として、言葉通りの文字通り鉄壁の守備を見せてくれました。
そんな試合がおもしろいかどうかは別として、アルゼンチン戦での守備はほんとにそこまでやるかよという徹底したもので、あそこまでやられると、つまらないを通り越して賞賛に変わらざるを得ません。
このファーディナンド、我がマンチェスターUが60数億出すと言っているにも関わらずリーズがなかなか手放さない模様。ぜひぜひマンチェスターUに来て、見てられない守備陣を立て直してやってください。

最後に、3バック右サイドはスペインのプジョル。以前は中央が鉄壁で右サイドが不安!?と相手にも散々狙われていたプジョル。しかし、中央が老朽化し鉄壁どころが薄壁になってきた最近では。中央の2人を助ける助ける。さらに、圧倒的な運動量で最後まで動きが落ちません。最後の最後でピンチにはいつも顔を出してチームを救ってくれます。みんながバテバテだったアイルランド戦でも1人だけ最後まで運動量が落ちなかったのはさすがでした。
これでまだ20代半ば、今後のスペインの守備を担っていくのは間違いなく彼でしょう。

次回はMF・FW編です。

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