本家カテナチオが崩壊しつつあるなか、サッカーの母国イングランドが、アズーリ以上のカテナチオを披露し続けています。
今大会ここまで失点はわずかに1。両サイドバックは結構不安ですが、特にミルズはカルピン並みにキレやすく、今日も素晴らしいパンチを披露して当たり前のようにイエローカードをもらっていましたが、中央のファーディナンド、キャンベル、そしてシーマンの3人は、ネスタ、カンナヴァーロ、ブッフォンの3人と比べてもまったく見劣りしません。
この前のアルゼンチン戦のように、守るとなったら4バック5ボランチともいえるそこまでするかという徹底した守備を披露。見ていて点を取られる気がしません、ほんとに鉄壁です。
今日も、ボール支配率ではデンマークが大きく上回っていましたが、点を入れられなければどんなにボールを持たれても関係ないというのを見せつけました。
鉄壁の守備陣に加えて、大会に入って試合ごとに調子を上げているベッカム、共に点を取ったリバプールコンビ、バットとお気に入りスコールズの潰し屋コンビ。役者は揃ってきました。不安はミルズの一発レッドカードぐらいでしょう。
それでも、次の相手はおそらくブラジル。鉄壁の3人衆があの3R(ロナウド、リバウド、ロナウジーニョ)相手にも通用するのか。アルゼンチンを完封しているだけに抑え切る可能性も十分ですが、フリーキックだけはどうしようもないのでリバウドの直接フリーキックは枠から外れるのを祈るしかありません。
あとは、時にどんな鉄壁の守備さえも無に帰すことのできるロナウド。この2人を封じることができれば、ブラジルの守備はたいしたことはないので、点を取る可能性は十分にあるでしょう。分家(今や本家を凌いでいますが)カテナチオVS3R。ベスト8で当たるのがもったいないぐらいの対決です。
もう1試合は、カーンVSチラベルト。チラベルトがあのFKを決めてくれれば、ほんとに絵に書いたようなシーンになるところでしたが、カーンの顔にびびったのか枠を外してしまいました。余談ですがカーンのもみあげ怖すぎます・・・。
試合を決めたのは、我がマンチェスターユナイテッドを地獄の底に叩き落したレバークーゼンの小さな点取り屋ノイビル。マンチェスターファンを震え上がらせた驚異のスピードは健在でした。
優勝候補が続々と姿を消す中、ドイツとイングランドは順調に勝ち進んでいます。やっぱりこういう名前が残っていないとワールドカップという気がしません。
明日は、無敵艦隊スペインVS魂のチームアイルランドというトーナメント1回戦の中では最注目の試合。客観的に見ればスペイン優勢でしょうが、応援するのはもちろんアイルランド。明日も尋常でない精神力で最後までスペインに挑み続けてほしいです。