『ヒズ・ガール・フライデー』(ハワード・ホークス)

ヒズ・ガール・フライデー

今回は、以前から観たくてしょうがなかった、ハワード・ホークス監督の傑作スクリューボール・コメディ『ヒズ・ガール・フライデー』です。

観たくて観たくてしょうがなかった作品というのは、期待を裏切ることなく傑作であることが多いですが、今回もとんでもない傑作!

大手新聞の編集長が、元妻であり元部下でもある女性と寄りを戻そうと、あれやこれやとドタバタぶりを繰り広げる、話としてはそれだけで、時間にして一日、舞台もほとんど裁判所の記者室だけ。

では何が凄いかというと、台詞の数。

同じハワード・ホークス監督のスクリューボール・コメディ『赤ちゃん教育』では、ケイリー・グラントとキャサリン・ヘップバーンがこれまたとんでもなく沢山の台詞の応酬を見せてくれましたが、今回はさらに人数が増えて、何人もの人物がとんでもないスピードでひたすら喋りまくります。

ヒズ・ガール・フライデー ハワード・ホークス

時間と場所が限られていて大ヒット舞台の映画化という点では、当ブログでも紹介している『毒薬と老嬢』と同じですが、あの映画ではケイリー・グラントが一人慌てふためいていましたが、みんながみんな慌てふためいてるわけで、こっちの方がさらに凄い。

『ニノチカ』が台詞の質で最高なら、この映画は台詞の量が最強。

それにしても、こういう役をやらせたらケイリー・グラントは天下一品ですが、彼に一歩も引けを取らないロザリンド・ラッセルは凄い!

ヒズ・ガール・フライデー ロザリンド・ラッセル

後から考えてみれば、ケイリー・グラントはかなり悪者ですし、ラルフ・ベラミーは可哀想なことこの上ないですが、観ている最中にそんなこと考えていようものなら、あっという間に置いていかれてしまいます。

ヒズ・ガール・フライデー ラルフ・ベラミー

尋常でないスピード感と、圧倒的な面白さ。
騙されたと思ってご覧になってみて下さい、きっとぶっ飛ぶことと思います。

92分にまとめたことも凄いですが、体感時間はその半分くらいに感じられる、圧巻の大傑作!

 

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[原題]His Girl Friday
1940/アメリカ/92分
[監督]ハワード・ホークス
[出演]ケイリー・グラント/ロザリンド・ラッセル/ラルフ・ベラミー

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