No.43 クレスポ~!

いきなり意味不明のタイトルですが、話題はチャンピオンズリーグの第2戦。見た試合はインテルVSアヤックス。舞台はご存知サンシーロ。

インテルはシーズン序盤から早くもターンオーバー制を採用しているのかココ、レコバがスタメンから外れ、カンナヴァーロはこの前のローゼンボリ戦のレッドカードのため出場停止。

試合は、はっきり言ってインテルつまらなさすぎ。ちゃんと結果だけは出していてクーペルらしいといえばそれまでなんですが、ホームでファンからブーイングが出る有様・・・。あの楽しかったインテルはどこにいってしまったんでしょうか。
守備偏重のセリエAにあって、攻撃は最大の防御とばかりに楽しい攻撃サッカーを見せてくれていたインテル。今もそれが可能なメンバーは揃っているんですが・・・。

クーペルは、確かにインテルに多くの素晴らしいものをもたらしてくれました。完全に個人技頼りだったチームに、チームプレーというものをもたらし、しっかりとした規律も植付けました。
それによって、確かに安定感は抜群になりました。しかし、その代償として失ってしまったものは・・・。

この試合でも、どっちがホームかわからない内容。特徴的だったのがCKの数。インテルがわずか3、4本だったのに対して、アヤックスのそれは軽く10本を越えていました。
決定的なチャンスもアヤックスの方が断然多く、アヤックスのFWにもう少し決定力があれば、0-2で負けていてもおかしくない試合でした。

それでも後半、レコバ、アルメイダ、セルジオ・コンセイソンを次々に投入して少しずつですが形は作れるようになりました。
そして、決勝点を決めたのはタイトルのクレスポ。サネッティ、アルメイダとつながったアルゼンチンホットライン、最後に決めたのもアルゼンチンのクレスポでした。右後方からのクロスをつま先で流し込むという技ありのゴールでしたが、シュートそのものというよりも、ゴール前に走りこむ動きが完璧でした。

この試合鉄壁を誇っていたキヴ、サラネンのセンター二人、ヴィエリ、クレスポにまったくといっていいほど裏を取られていませんでしたが、クレスポがこの試合初めて裏をとりました。その一度の決定機を決めたクレスポ、そして完璧に合わせたアルメイダ、共に見事でした!

それにしてもクレスポ、ゴールだけでなく、気持ちを前面に出したプレーが好感もてます。この試合でも観客を「もっと盛り上げてくれよ」とばかりに煽っていましたが、ああいう行為はチームの、そしてスタジアム全体の士気を一気に盛り上げるもの。インテルはほんとにいいストライカーを手に入れました。
この前、ロナウドを出してクレスポが来たのは十分におつりがくると書きましたが、まさにその通りです。ロナウドは試合にさえ出ていないわけですし・・・。
まさに文字通り全身でチームを引っ張っているクレスポ、今シーズンのインテルの命運を握っているのは間違いなく彼でしょう。
これでヴィエリの調子がもう少し上がってくれば、最強の2トップの完成です。

あとは、彼らに最高のパスを供給するパサーが欲しいところですが、クーペルが監督をしている間は無理な注文。運動量豊富な働き者=MFというのがクーペルのサッカー、彼の戦術にゲームメイカーはいりません。たとえ素晴らしいパサーを獲得したとしても彼の構想に入ることはないでしょう。ルイ・コスタ、ピルロと、二段構えで素晴らしいパスが連発されているミランとは大違いです。

それでも、結果だけはついてきているインテル。ホームスタジアムでブーイングを浴びるほどの寒い内容ですが、シーズンも序盤ですしこんなものでしょうか。ライバルが絶好調なのだけが気になりますが・・・。

さて、他の組では、まずA組では“内弁慶”アーセナルがアウェーでなんと0-4の圧勝。リュングベリが帰ってきたのがほんとに大きいようです。アンリも2ゴールと相変わらず絶好調ですし、アウェーにも関わらずベルカンプが参加できたというのもやはり大きいでしょう。

B組では、バレンシアがこちらもアウェーにも関わらず0-3で快勝。ほんとにバレンシアは安定しています。安定感という点ではピカイチではないでしょうか。1位通過は間違いないでしょう。
リヴァプールは、またもやバロシュが決めました。鳴り物入りで加入したディウフを、一気に抜き去ってしまいました。

C組では、マドリーがゲンクに6-0と文字通りの圧勝。この前も書きましたが、WOWOWほんとになんとかならないんでしょうか。どれだけの人がこの試合を見たいと思っていたことか・・・。無料で見られる民放ならまだしも、2000円も取っておきながらもう少しサッカーファンのことを考えて欲しいもの。ゲンクの試合なんか放送していないで、放送すべき試合はもっといくらでもあるのに・・・。
それにしてもマドリー、確かに相手が弱すぎますが、余りにも圧倒的。今シーズンも優勝候補筆頭は間違いなしでしょう。

インテルのD組のもう1試合は、リヨンが5-0でローゼンボリに圧勝。

順番は逆転してしまいますが、ここからは1日目。
まずE組では、ユーヴェが5-0で圧勝。ディ・ヴァイオがいきなり点を取っているのが大きいです。インテルが得点力不足に悩んでいるのをよそに、圧倒的な攻撃力を見せつけています。
もう1試合では、フェイエノールトがアウェーでニューカッスルに勝利。この1勝はほんとに大きいです。

F組では、我らがマンUはアウェーで昨年度の準優勝チームレヴァークーゼンに1-2で勝利。とりあえずは昨年の借りを一つ返したといったところでしょうか。今シーズンのレヴァークーゼンは最悪なだけに、もっと圧勝してもよかったかもしれませんが、それでもアウェーで2点も取ったのは上出来でしょう。
もう1試合は、なんとマッカビ・ハイファがオリンピアコスに3-0で勝利、これには驚きました。イスラエルのホームにはなんか独特な雰囲気があるんでしょうか・・・。

G組では、宿敵ミランがアウェーであのカーンから3点も取って勝ってしまったデポルティボに、これまたアウェーで0-4と文字通りの圧勝。ミランどうしちゃったんでしょうか、強すぎます・・・。ネスタが入って守備が安定したことも確かに大きいですが、この好調を支えているのがルイ・コスタとピルロ。昨シーズンは共存できなかった二人ですが、今シーズンは見事に共存しています。
リヴァウド加入によってまったく出番がなくなってしまうかと思われたルイ・コスタですが、ちゃんとスタメンに名を連ね続けています。
そして、ピルロのボランチ起用がはまっています。ルイ・コスタのドリブル、そしてイマジネーション溢れるスルーパスに加え、ピルロからピンポイントのロングフィードが飛んできます。
この長短のアタックが、相手DFに的を絞らせず、そこにさらにインザーギが絶好調とあっては、この爆発力もうなずけるものがあります。
多くの魅力的な駒を持て余しているクーペルとは違って、アンチェロッティ見事です。

最後にH組では、バルセロナがイスタンブールでガラタサライを撃破。国王杯では早々と敗退してしまったバルサですが、好調なことは間違いないようです。ルイス・エンリケ、クライファート、サビオラの前線は、ほんとに楽しいサッカーを見せてくれています。リーガでの、クライファートの超ループパスをこれまたループで決めたサビオラのゴールは、漫画に出てくるようなブラボ~!なゴールでした。頑張れサビオラ!

というわけで、最後はタイトルとアルゼンチンつながりということで、今回はここらへんで。

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