いよいよやってきた最注目カードアルゼンチンVSイングランド。勝って一気に決めたいアルゼンチン、負けたらがけっぷちに追い込まれるイングランド。最近はイングランドが一方的にやられているように見えますが、歴史上はW杯で2勝2敗。ニュースなどで散々流される因縁は今さら触れる必要もなく、完全に両チームとも臨戦態勢。
まず最初に驚いたのが国歌斉唱。アルゼンチンの国歌が流れ出した途端イングランドサポーターの大ブーイングが始まりました。イングランドから駆けつけた大応援団はこれで札幌ドームを完全にホームスタジアムと化してしまいました。そしてドームに響き渡る「God save the Queen」の大合唱。それを聞いていたエリクソン監督の笑顔が印象的でした。
先発メンバーを見て、さすがエリクソン。アルゼンチンの圧倒的な攻撃力を止めるにはどうすればいいか、それはずばりベロンを止めること。そのベロンを潰すためエリクソンが用意したカードはスコールズにバット。ともにマンチェスターUでベロンのチームメイト。彼のことは知り尽くしています。スコールズはベロンの加入でスタメンの座を奪われたため、モチベーションは半端ではありません。
試合開始!昨日いろいろ注目点を書きましたが、その中で記述が当たっていたのは、オーウェンが眠りから覚めたこと。スウェーデンの守備が凄すぎたこともありますがこの前は何もできなかったオーウェン。今日はその抜群のスピードが目を覚ましました。速すぎます!サムエルも並みのDFではありませんが、彼の相手ではありませんでした。それにしても今大会、ゴールポスト活躍し過ぎです(笑)
その彼のスピードから得たPK。ベッカムのキックはコースはかなり甘かったように見えましたが、この4年間のすべてが込められていたのでしょう、この気迫に押されたのかキーパーどうしようもありませんでした。
後半、アルゼンチンはアイマール、クレスポ、クラウディオ・ロペスを次々に投入。相変わらずこのメンバー層反則です。スーパーサブとかいうレベルではなく、3人とも普通のチームにいけば間違いなくスタメンです。ここからアルゼンチンの猛攻が始まりました。イングランドはボールをキープすることすらできず完全に防戦一方。そこで流れ始めた「God save the Queen」。フーリガンばかりが強調されてますが、さすがイングランドのサポーター、応援の仕方を知っています。防戦一方で足も動かなくなってきている選手達にとって、これほど勇気づけられる応援はないでしょう。こういうところは世界レベルのサポーターに直に触れられる自国開催の一番意義があるところ。ぜひ日本のサポーターにもこの凄さが受け継がれるといいなぁと思います。
ファーディナンド、キャンベル、シーマンを中心に最後まで集中力が切れなかったイングランド。あのアルゼンチンを相手にしても、集中力と、そして絶対に勝つという執念があれば0点にも抑えられるということを示したイングランド。これでやっと長年の呪縛から解き放たれたことでしょう。
大好きなマンチェスターUの大好きな選手の1人スコールズ、ワールドクラスのシュートを見せてくれました。がんばれスコールズ!
あの伝説の試合で同点ゴールを決めたシェリンガム、相変わらずのゴールへの嗅覚を見せてくれました。
一方アルゼンチン、ショートパスを見事につなぐものの最後のところをしっかりと抑えられていたため、猛攻のようで決定機は見た目ほど多くはありませんでした。注目していたシメオネの闇の一撃も封印は解かれず・・・。4年経って彼も大人になったのか、今日は黙々と仕事をこなす彼でした。
これで、フランスに続いてアルゼンチンも予選敗退の危機。アルゼンチンの最終戦の相手はスウェーデン。最もやりにくい相手でしょう。その気になれば平気で0-0の試合が出来るスウェーデン。引き分けでもいいため、徹底して守ってくることが予想されます。その鉄壁の守備に加え、エースのラーションは今日も2得点でただいま絶好調。もしラーションが1点でも取れればいかにアルゼンチンとはいえスウェーデンから2点取るのは並みのことではありません。一方イングランドは予選敗退が決まったナイジェリアが相手。完全に集中力が切れているか逆に最後の意地を見せるか、ナイジェリアの精神力次第でしょう。
明日は、お気に入りアズーリがクロアチアと対戦です。