涙がちょちょぎれる大傑作！
こんなの観せられて、これでもう1回奮起しなかったら、ニック・ノルティに殴られるぞウォルター・ヒル！
『バレット』なんか撮ってる場合じゃない。
空撮から降りてきて寄ってくるカメラワークのためにわかりやすいけど、こんな大事件ですら一つの点にしか過ぎない。
『ザ・ドライバー』がロサンゼルスの、『PTU』が香港の、『漆黒の闇で、パリに踊れ』がパリの夜の闇が主役だったように、ニューヨークの夜の闇こそが主役。
たった一晩の物語だけど、20年リーアム・ニーソンを追っているヴィンセント・ドノフリオ演じる刑事とのやりとりがたまらない。
「コーヒーは？」
「この20年、毎日6杯飲んでる」
「砂糖を増量しろ、長い夜になる」
これだよこれ！そして、その夜の始まりを告げるあの雷！
あと、『新しき世界』沼の皆様はたぶんド真ん中ストライクなので、騙されたと思ってすぐに観に行きましょう。
いい歳したおっさん二人が、肩を抱き合いながら「一線を越える時は一緒だ」だからなぁ。
そして、どちらも悪くないのに、ついに一線を越える二人。
殺るか殺られるか、結末はそれだけ。
それでも向き合うしかない二人。
一言の言葉もなく、見たかった“虚ろな瞳”が全てを語る。
21世紀屈指の西部劇でありラブストーリーであり夜映画、そして本物のアクション映画。
何もかも最高。
[原題]Run All Night
2015/アメリカ/114分
[監督]ジャウム・コレット＝セラ
[出演]リーアム・ニーソン/ジョエル・キナマン/ヴィンセント・ドノフリオ/ニック・ノルティ/ブルース・マッギル/ジェネシス・ロドリゲス/ボイド・ホルブルック/コモン/エド・ハリス
Twitterでの連投をまとめておきます。(一部加筆修正) 【夜の闇が主役な映画】『ザ・ドライバー』(ロサンゼルス)／『PTU』(香港)／『漆黒の闇で、パリに踊れ』(パリ)／『ラン・オールナイト』(ニューヨーク) 『ラン・オールナ[…]
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