映画館で並んでビッグサイズのポップコーン(レーズンかけ!)食べながら、一緒にジュールス・ダッシンの『男の争い』観てくれるなんて、お父さん最高すぎだろ!
終盤まではほとんどホラーですが(1秒のずれもなく9時きっかりに先生が教室に入ってきた時の、息もできないほどの張り詰めた空気!)、ラスト10分で全部ひっくり返る。
J・K・シモンズと主人公の無言の笑みの応酬は『ロンゲスト・ヤード』のエド・ローターにも負けていない。最高。
さっきはポップコーンのことだけ書きましたが、お父さんはほんと効いてるよなぁ。
ドアの隙間から見るお互いの姿。止めを刺された息子への温かい言葉と抱擁。
チャーリー・パーカーはリベンジするのに1年かかったけど、“帰る場所”があった主人公は踵を返しその足で“一線”を越える。
「『ロンゲスト・ヤード』のエド・ローターにも負けていない」と書いたJ・K・シモンズ先生の笑みはもう少し正確に書くと、『北国の帝王』で振り落としたAナンバーワンが再び挑戦してきたのを見つけた時のアーネスト・ボーグナイン+『ロンゲスト・ヤード』のラストのエド・ローター。
J・K・シモンズ先生の罵詈雑言はFワードをひたすら浴びせるのではなく、気に入ったように思わせてさりげなく家庭事情などを聞き出して、後でそれをネタに個々に合わせてというものでかなりエグい。
ハートマン軍曹よりレベルが一段上(笑)
[原題]Whiplash
2014/アメリカ/107分
[監督・脚本]デイミアン・チャゼル
[出演]マイルズ・テラー/J・K・シモンズ/メリッサ・ブノワ/ポール・ライザー/オースティン・ストウェル/ネイト・ラング
愛する家族を失い、仲間たちも一人、また一人と命を落とし、それでも、“ファースト・マン”に選ばれてしまった人間は、月へと向かう。 彼にとっての“成功”は、人類にとっての一歩よりも大切な、“帰ってくる”ということ。 […]
終盤までは、MGMミュージカルを舐めるな!映画館に遅れて入ってきてスクリーンの前に立つな!とキレかかってたけど、「なんでここがわかったの?」「図書館の前だ」からの『シェルブールの雨傘』からのラストのライアン・ゴズリングの眼差しで逆転サヨ[…]