「少年を男にする女もいれば、男を少年にする女もいる」
今回は、メンバーがたまらない『プロフェッショナル』です。
牧場主グラントから、誘拐された妻を取り戻してくれと依頼された3人の男。
リーダー格で射撃の名手でもあるリコにリー・マーヴィン。
馬の扱いに長けたハンスにロバート・ライアン。
偵察と弓の名人ジェイクにウディ・ストロード。
ここまででもたまらない顔ぶれですが、もう一人必要だとリコが呼んだダイナマイトのスペシャリスト、ビルにバート・ランカスター。
さらに、その牧場主グラントには、“ケイリー・グラントに女を横取りされる善良な男”を演じたら右に出る者はいないラルフ・ベラミー。
今回も善良な夫かと思いきや…。
誘拐したのはメキシコの革命派のリーダーであるラザ。
ここにジャック・パランス!
一ひねりきいているのは、リコとビルはかつてはメキシコ革命に身を投じた同士であり、ラザともかつては共に戦った同士だという点。
革命に失望し離れた二人ながら、いまだに共感できる部分は残っており、救出作戦中にラザを殺せる機会がありながら、殺せずにやり過ごす二人。
それが、思わずニヤリとなるラストに繋がっていきます。
さて、これまでのメンバーだけでも十分豪華なわけですが、誘拐された妻というのがなんと、クラウディア・カルディナーレ!
『ウエスタン』でも、あの超豪華な顔ぶれの中、紅一点抜群の存在感を放っていたCCですが、今回も、暑苦しい顔ぶれの中に咲いた一輪の花(笑)
ただ、今回はCC自身も小汚い格好をしているので、花は少し苦しいか。
それでも、炎天下の砂漠を移動する場面では、不必要に胸をはだけ、汗だくのCC。
監督、よくおわかりで(笑)
痺れるのはリコとビルのやりとり。
ビルはリコたちに協力するように見せて、実は近くに眠る金塊が目当てだったわけですが、それを明かした時の会話。
「女を連れ戻すと約束した」
「グラントとの約束なんて」
「俺との約束だ」
傑作というほどの映画でもありませんが、役者の顔ぶれを眺めているだけでも楽しめる映画。
ちなみに、冒頭の言葉はリー・マーヴィンの台詞です。
似合わねー(笑)
[原題]The Professionals
1966/アメリカ/118分
[監督・脚本]リチャード・ブルックス
[撮影]コンラッド・ホール
[音楽]モーリス・ジャール
[出演]バート・ランカスター/リー・マーヴィン/ロバート・ライアン/ウディ・ストロード/ラルフ・ベラミー/ジャック・パランス/クラウディア・カルディナーレ
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