ジョニー・トー第9弾。今回はジョニー・トーは製作。
そしてこの映画、相互リンクさせていただいている東雲様には“素敵な恋をしよう!”に投稿していただきました。
東雲様、ありがとうございます!
幼くして母を亡くしたワァディ(アンディ・ラウ)。
やくざ仲間と強盗を犯し、警察から逃走中、若い女性を人質に。それは富豪の娘ジョジョ(ン・シンリン)だった。
顔を見られた仲間たちは、ジョジョを始末しようとしますが、アンディ兄さんがそれを許すはずはありません!
というわけで、身分違いの恋、邪魔する親、ヒロインを連れての逃避行と、お決まりの展開に突入。
まずは、アンディ・ラウが若い!
『インファナル・ァフェア』や『暗戦 デッドエンド』のクールな感じとも、『マッスルモンク』のハチャメチャな感じとも違う、甘い二枚目スターの顔。
さらに映画自体も、純度100%の、まさに純愛映画。
ことあるごとにいかにもな歌が流れ出し、スローモーションも連発、涙を誘います。
でも、こんなのにはやられません(笑)
『ヒーロー・ネバー・ダイ』ではボロボロ泣けるんですが…。
ただ、名脇役ン・マンタ(香港電影金像奨助演男優賞受賞)と3人でふざけるところや、ワァディのたった一人の身内であるマカオの祖父のところで3人で過ごすくだりで、幸せそうな二人を見て、笑みを浮かべて水を持っていくのをやめる祖父、せっかく片づけた部屋をワァディが派手に散らかしたのを涙をこらえながらまた片づけるジョジョ、機転をきかせて二人を逃がすジョジョの家のお手伝いさん、二人で誕生日ケーキを食べるところ、裸足で道路をさまよう花嫁、二人が時折見せるふとした笑顔などなど、魅力的なシーンは満載です。
ベタ過ぎるほどベタですが、ここまでやってくれると逆に気持ちいいものです。
一番好きなのは、このやりとり。
わざわざマカオまで会いに来たジョジョ。
階段を上がると、右手を負傷しているため慣れない左手で一人ご飯を食べているワァディの姿。
すぐに側によると、箸を持ち一口食べさせてあげるジョジョ。
二口目を食べさせようとするジョジョの手を止めると、「ジョジョ、俺は君に何もしてやれない」
そんなの全然構わないとばかりに頷きさらに食べさせるジョジョに、「おいで」
ワァディの胸に抱かれるジョジョに、「後悔しない?」
無言で首を振るジョジョ。強く抱きしめるワァディ。
命を懸けて自分を守ってくれたワァディに、どんなことがあってもついていくと、ジョジョがそう心に決めた瞬間。
先ほど書いた、祖父が水を持って行くのをやめるのはこの二人を見てです。
この後また歌とスローモーションが始まるわけですが、始まるまでは凄くいい(笑)
[原題]天若有情
1990/香港/96分
[監督]ベニー・チャン
[製作]ジョニー・トー
[出演]アンディ・ラウ/ン・シンリン/ン・マンタ
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