“男ならこれを観ろ!”再考

先日の“西部劇を観よう!”カテゴリー新設にあたり、当ブログに何度もコメントをいただいているおかぽん様から、貴重なご意見をいただきましたので、考えたことをつらつらと。

“西部劇を観よう!”カテゴリーも作ったそもそもは、“男ならこれを観ろ!”に一見あまりにいろんな映画が混じってきたからでした。
そして、熱さでは最高峰の『ロンゲスト・ヤード』をUPするに至り、これと『黄色いリボン』『昼下りの決斗』が一緒というのもなぁと考えたわけです。

そこでどうにか分離できないかと考え、もともと“アクション”“SF”などのいわゆる“ジャンル”では分けていないにも関わらず、西部劇が7本もあることに気づき、それなら西部劇を独立させようかと。

しかし、おかぽん様がおっしゃるように西部劇といってもいろいろで、ご指摘の『許されざる者』はたまらなく好きな映画ですので後々UPしますが、これや『ペイルライダー』とジョン・フォードやハワード・ホークスの西部劇を同居させることの方が、『ロンゲスト・ヤード』『黄色いリボン』を同居させるより苦しいんじゃないかと。

『許されざる者』では“弱さ”を見せたイーストウッドでしたが、『荒野のストレンジャー』や『ペイルライダー』でイーストウッドが無敵なまでに強いのは、ジョン・ウェインが強いのとは決定的に違う○○という点があるわけで、やはり“西部劇”と一言で括れるものでもありません。
“ジャンル”で分ければ文句なしにみんな西部劇ですが。

それなら、もう一度立ち返って考えてみるに、『ロンゲスト・ヤード』『黄色いリボン』も、確かにテイストはずいぶんと違いますが、どちらも“男ならこれを観ろ!”な映画に違いはないわけで、やはり今までの括り方に間違いはなかったようです。

というわけで、開設1週間にして“西部劇を観よう!”は撤収です(笑)

ちなみに、『許されざる者』は今のカテゴリー分けだったら、もちろん“男ならこれを観ろ!”でもいいんですが、むしろ“映像美に酔いしれよう!”に入れたいところ。あの映画はそれほど美しい…。

許されざる者 クリント・イーストウッド

マニーとネッドとキッドが馬で町に向かうくだり。この後何も起こらなくていいからあと1時間ぐらいこの光景を見せて下さいと、本気で思ったほど。オープニングとエンディングで円環をなす夕景のロングショットの美しさは言うまでもありません。詳しくはUP時に。