『さらば友よ』(ジャン・エルマン)

さらば友よ

今回は、男ならこれを観ろ!(まだまだ募集中です!)へ投稿していただいた中から、JB’s様ご推薦、『さらば友よ』です。
JB’s様、ありがとうございます!

観てないなんて恥ずかしくて言えないくらい有名な作品ですが、ようやく観れました。

まずは、オープニングから、フランソワ・ド・ルーベの音楽がむちゃくちゃかっこいい。
いっぺんに心を奪われます。

アルジェリア戦争末期のマルセイユの港、船から降りてきた帰還兵たちの中に、軍医バラン(アラン・ドロン)と雇われの戦争屋プロップ(チャールズ・ブロンソン)の姿があった…。

一応サスペンス仕立てでもありますので、話の筋を書くのはやめておきましょう。

そんなことよりも、この映画はとにかくアラン・ドロンとチャールズ・ブロンソン。
当ブログでは、『レッド・サン』以来のコンビです。

さらば友よ

つきまとわれたくないのに、執拗にドロンを“仕事”に誘うブロンソン。
それが、逆にブロンソンの方がドロンの“仕事”を強引に手伝うことに。

この二人、とにかくよく殴り合います。
実際に本気でやりあったらブロンソンの方が強いでしょうが、映画の中では互角。

さらに、換気の効かない地下室に閉じこめられた二人、とにかく暑いので、二人とも上半身裸。
流れ落ちる汗、部屋の中のむんむんした空気がこちらにまで伝わってきます。
淀川先生なら話が違う方向にいっちゃいそうですね(笑)

さらに、1万通りはある金庫の暗証番号を、三日三晩かけて試し続ける気の遠くなる作業。
この組み合わせなら開くのでは?という時の、息を飲むサスペンス。

あと、コインを使った賭けにも触れないといけませんね。
グラスに飲み物を溢れんばかりにいっぱいにし、5枚入れることができるかと、1枚、また1枚とコインを入れていきます。
公開時には誰もが真似したといろんなところで聞きましたが、なるほどこれは真似したくなりますね。
今度自分も挑戦してみます。

そして、詳しくは知らなかった名高いラストシーン。
JBs’様曰く、「漢の聖火リレーの先頭集団、ドロン&ブロンソン」、そのお言葉の通りでした。

今までたくさんの映画を観てきて、大好きなラストシーンも数え切れないほどありますが、5本の指に入るどころか、一番好きかもしれません。

まさに“男ならこれを観ろ!”な、極上のラストシーン、このかっこよさはちょっとやばいでしょう。
どうかっこいいかは観てのお楽しみということで。

そして最後はやっぱり、こう呟いておきましょう。
“イェ~”。

 

さらば友よ (英語版HDマスター+フランス語版SD) [Blu-ray]

[原題]Adieu l’ami
1968/フランス/115分
[監督]ジャン・エルマン
[音楽]フランソワ・ド・ルーベ
[出演]アラン・ドロン/チャールズ・ブロンソン/ブリジット・フォッセー

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