映画秘宝最新号、ページ数は1ページですが、情報はかなり豪華です。
トーさんのコメントは色を変えて紹介します。
まず、『意外』公開決定。
先月号の“2011年公開作品、極秘ラインナップ放出!”のキングレコードのところに、さりげなく「ジョニー・トー製作のサスペンス『ACCIDENT/意外(原題)』」とあって、おぉ~っ!と思いながら触れずじまいでしたが、どうやらほんとに決まったみたいですね。
さらに、他にも何本も情報が載っています。
大阪アジアン映画祭でワールドプレミア上映される『単身男女』にはこの前も触れましたが、まずは、『奪命金』。
以前触れた時は『撕票』というタイトルでしたが、英題はそのままですが、原題が変わってますね。
前回触れたのは2009年11月で、完成間近という情報を紹介していますが、全然間近ではなかったようです(笑)
トーさん曰く「久々にじっくり撮りたいと思ったサスペンス」らしいので、期待大ですね。
「『スリ』のように気がつけば、4年近くも経っていたとはいかないはず(笑)」とトーさんも笑っていますが、4年もかけた『スリ』はあんなに素晴らしかったので、今回も、納得いくまでじっくり撮って欲しいです。
「内容は言えないが、1月からはサミー・チェンとルイス・クー共演のラブストーリーを撮っている」と言っていて、タイトルは出ていませんが、出演者からして、これが香港影庫に出ている『高海拔之戀II』のことでしょうね。
「その後には久しぶりにアンディ・ラウと組む作品も決まっている」とのことで、久々のコンビにも期待大ですね。
続いて、プロデュース作品も何本も。
まずは、ロー・ウィンチョン監督作『報應』。
今までも黒澤明の影響は大でしたが、「富豪(アンソニー・ウォン)の娘の誘拐事件を扱ったサスペンス」からは、どうしても『天国と地獄』が思い浮かびますね。
ロー・ウィンチョンは『機動部隊 – 同袍』が想像以上に素晴らしかったので、これもかなり期待したいところです。
次に、『意外』に続いてのソイ・チェン監督作『車手』。
「伝説的な犯罪ドライバー(アンソニー・ウォン)と新人刑事(ショーン・ユー)が戦うカー・アクション映画」とのことですが、個人的に真っ先に浮かんだのはウォルター・ヒルの『ザ・ドライバー』でした。
あの映画の感想の中で、「死力を尽くして腕を競った二人も、ロサンゼルスの夜の闇に生きる一人の人間に過ぎない。“The Driver”であり“The Detective”である二人ですが、それ以上でもそれ以下でもなく、名前は確かに必要ない。また別の場所でも、別の“The Driver”と“The Detective”は腕を競い合っていることでしょう。主役ですら脇役でしかなく、真の主役はロサンゼルスの夜の闇。」ということを書きましたが、どんな香港の夜の闇を見せてくれるでしょうか。
最後は、ジャ・ジャンクー監督作『在清朝』。
「かなり規模の大きい作品になると思う」という歴史アクションですが、キャスティングも未定らしいので、これはまだまだ先になりそうですね。
最近は製作ペースが落ちてきてたのかなぁと思ってましたが(それでも普通よりは多いですが)、どっこい、こんなにもいろいろあったんですね。
このうち何本劇場公開されるかわかりませんが(ひょっとしたら1本もされないかもしれませんが…)、2011年も、まだまだトーさんは楽しませてくれそうですね!
ジョニー・トー(杜琪峯 : Johnnie To、1955年4月22日 - )は、香港の映画監督、プロデューサー。 香港電影金像奨で3度の監督賞、金馬奨で3度の監督賞を受賞している。 現在までに香港電影金像奨の監督賞に18回、金馬奨の[…]