『借りぐらしのアリエッティ』(米林宏昌)

借りぐらしのアリエッティ

レンタルBlu-rayで鑑賞。
公開時あんまり良い評判を聞いた覚えがありませんが、そこまで悪くないような。
『ハウルの動く城』以降では一番まとも。

ただ、いろいろツッコミどころもあって、まずは、「小人」の話なのに、根本的にスケール感がおかしい。
アリエッティが凄くちっちゃく見えるショットもちゃんとありますが、例えば、アリエッティが屋根の上から庭を眺めるシーン、あれ普通に人間目線の光景じゃないですか。こういうところが致命的。

借りぐらしのアリエッティ

あと、翔がアリエッティに絶滅する運命の~と語るシーン、不愉快なくらい不自然。
やってはいけない「言葉で全部説明する」の典型ですが、それ以前に、12歳の少年が話す話としてあれはないでしょう。

不愉快といえば、樹木希林演じるハルさんも不愉快でしかありません。映画外の設定ではなぜ彼女があそこまで執念を燃やすかの理由はちゃんとあるらしいですが、少なくとも映画だけではそんなことはちっともわからず、ただ不愉快でしかありません。

それ以前に、「ハルさん」というより「樹木希林」にしか聞こえないのも問題で、最近のジブリはずっとそうですが、なんで本職の声優を使わないんですかね…。

とここまでは文句ばっかり書いてきましたが、それを全て帳消しにしちゃうくらい素晴らしいのが音楽。音楽は最高。

メロディ的な素晴らしさはもちろんのこと、ちゃんと人物の心の動きに合っていて、特に、アリエッティが一人で彼に会いに行く時の、決断から行動への彼女の心の動きと音楽が完璧に一致していて、思わずいいね~と声が出るほどの素晴らしさ。

借りぐらしのアリエッティ

個人的には、このシークエンスだけでも大満足。

ただ、このシークエンスのためだけに買うにはBlu-rayはあまりに高い(笑)
洋画みたいに1500円なら買うんだけどなぁ。

2010/日本/94分
[監督]米林宏昌
[声の出演]志田未来/神木隆之介/大竹しのぶ/竹下景子/藤原竜也/三浦友和/樹木希林

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