
今回は、『冷戦』に続いて、ジングル・マ監督の『東京攻略』です。
オープニング、新宿南口だ~、あのエスカレーター何度も降りたことある!、TSUTAYAに抜ける道だ~と目が釘付けになる中、何者かに襲われるトニー・レオン。
待ち伏せて一言。
「おい、何のようだ?」
日本語です。
「余計なこと聞くんじゃない、来い!」と言い返されてさらに一言。
「やだ」
トニー、最高です(笑)
この一言だけでも、この映画大好きです(笑)
襲ってくる大勢の敵を相手に、傘やいろんな小道具を使って一人立ち向かうトニー。
カメラや音楽は最高にかっこいいのに、涼しい顔して敵を蹴散らしているようで実は必死なトニーが最高(爆)

撮影監督出身のジングル・マ監督(本作でも撮影も担当)、『冷戦』のイーキンのアクションもかっこよかったですが、本作ではさらにかっこいい。
何といってもスピード感が抜群で、時折挿入されるスローモーションも、まったくスピード感を損なうことなく、単によりかっこよさを強調するためだけに貢献しているのがいい。
かなり必死のトニーと違って、実際はこっちも必死なんでしょうが、どこか余裕が感じられるイーキンのアクション。
棒2本で闘うところなんか凄くキマッてますね。

メイキングを観てもわかるように、スケボーからジェットスキーまで、全部自分でやるところはさすが香港映画(一部顔が映らないところはやってないでしょうが、それでもかなり頑張ってます)。
トニーが車に飛び降りるシーンなんか、あんな危ないことよくやりますね。
しかも、この映画が東京で撮られたということが何より凄い。
2000年の作品ということは、当時は新宿南口なんかしょっちゅう行ってたのに、いつの間にこんなことやってたんだろう!?
オープニングでトニーが降りる南口のエスカレーターなんか、何度も降りたことがあるので、トニーと同じエスカレーターに乗ったというだけでも嬉しいですね。
新宿といえば、至るところでポケットティッシュを配ってますが、そのポケットティッシュがちょっとしたポイントになるところなんか、ジングル・マ監督、芸が細かい(笑)
美女を従えて大活躍のトニーはかなり美味しい役。
本人も凄く楽しそう。
メイキングに入っていたNGシーンで、日本語の台詞が上手く言えなくて思わず吹き出すトニーなんか、ほんとに楽しそう。
イーキンは、ケリーがバーで落ち込んでいる時に、自分の胸で泣いて欲しいのにトニーの胸で泣かれた時の、淋しそうな表情がいいですね~。
といっても、単にトニーの方がケリーの近くにいたというだけの話なので、ポジショニングがダメじゃんイーキン!(笑)
でも、こういうところがイーキンの憎めないところなんですよね。
それでも、凍えるケリーにコートをかけてあげるシーンでは、トニーが譲ってあげてイーキンがかけてあげます。その後ゴリラの真似してるんですが(笑)
お気に入りセシも、車から颯爽と降りてキメてくれます。(出番が少なくて残念ですが…)
何のために出てきたかわからないという感想もいくつか読みましたが、可愛いからいいんです(爆)

とにかく観ていて楽しい映画、頭を空っぽにして楽しめる100分。
ところで、柴咲コウはどこ?(爆)
[原題]東京攻略
2000/香港/100分
[監督]ジングル・マ
[音楽]ピーター・カム
[出演]トニー・レオン/イーキン・チェン/ケリー・チャン/セシリア・チャン/仲村トオル/阿部寛/遠藤久美子
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