イーキン・チェン、かっこええわ~…。
いきなり口調が変ですいません(笑)
でも、口調がおかしくなってしまうくらいかっこいい。
かつて凄腕の殺し屋として黒社会に君臨した男が、タイでの服役を終え香港に帰ってきた…。
オープニング、夜の香港の街を荷物をぶら下げて一人歩くイーキン・チェンだけでも、もうたまらなくかっこいい。
被さる回想シーン、タイでの死闘。
イーキンがインタビューで、相手のムエタイの使い手が本気で向かってきて大変だったと笑ってましたが、凄い迫力です。
香港に帰ってきたイーキンは、あるカフェの戸を叩きます。
現れたのはラム・シュー!
そうです、ラム・シューが出ているというだけでこの映画観ました。
しかし、クレジットの順番からしてチョイ役かと思ってたら、今まで観た彼の映画の中で一番と言ってもいいくらい出演時間が長い!
映画の多くがこのカフェを中心に展開するため、画面にはいつもラム・シューが(笑)
ラム・シューファンにはヨダレものの1本です。
そんなカフェに子供を連れた女性が現れ、子供を置き去りにし女性は姿を消します。
女性と連絡が取れますが、なんとその子供はイーキンの子。タイに向かった際置き去りにした恋人が生んだ子供。
その恋人役にはカレン・モク。
ここから、とても黒社会ものとは思えないくらい、イーキンと子供のほのぼのとした展開。
そんな二人を見守るラム・シュー。
さらに、子供の学校の担任の先生がイーキンに惚れ、彼女もカフェに入り浸るようになります。
黒社会から足を洗い、カフェで働きながら子供と静かに暮らそうとするイーキン。
しかし、舞い戻ったボスを慕い、かつての手下が続々と集まってきます。
リーダー格の一人にはチャップマン・トウ。
しかし、イーキンはそんな彼らを追い返します。
やむなく立ち去るかつての手下たち。
かつての手下たちと違って、イーキンの帰りを快く思わないのは、今大きな顔をしている連中。
その中には、『ザ・ミッション/非情の掟』でラム・シューと共に5人衆の一人を務めた、ジャッキー・ロイの姿も。
手下たちはイーキンの復帰を諦めていながら、カフェが組織からちょっかいをうけるとすぐに駆けつけるあたりもいいですね~。
『サラリーマン金太郎』でいつもかつての手下が現れるみたいな感じ(笑)
駆けつけた際にまたもやイーキンを説得するも、意志は固いイーキン。
立ち去ろうとすると、引き留めてイーキンが一言。
「感謝する」
嬉しそうに立ち去る手下。
たとえ自分たちの世界に戻って来てくれなくても、イーキンに何かあった際には、地の果てまでも駆けつけることでしょう。
こういうやりとりがたまりません。
そんな中、一人収まりがつかないのがカレン・モク。
根本のところではただイーキンと一緒にいたいだけなんですが、もう1回あなたに一旗あげさせてあげると、一人暴走。
子供と一緒に人質に。
過去に戻るのではない、子供のためだと先生に言い残し、イーキン出撃。
ここから銃撃戦に突入かと思いきや、1対1での殴り合いなのがいいですね~。『ストリート・オブ・ファイヤー』みたい。
よく考えたらこの映画、アクションシーンはいつも肉弾戦ですね。
負けを認めた相手は香港を去ると告げ、駆け寄るカレン・モクと子供。
これでハッピーエンドでも全然OKだったんですが、なんとここから…。
これ以上は観てのお楽しみ。
イーキン・チェンは、『デッドエンド 暗戦リターンズ』『天上の剣』で観たことがあるだけでしたが、いいですね~。
白眉は、監督もインタビューでお気に入りと語っていた、雨中のシルエットでの乱闘シーン。
敵が残り一人になり、振り返るイーキンがシルエットから浮かび上がります。
思わず「おいおい」と声が漏れたほど、むちゃくちゃかっこいい。
この映画、ラム・シュー目当てで観ましたが、ラム・シューの出演時間が予想を遙かに上回って長いだけでも嬉しいのに、映画自体も思わぬ拾い物でした。
[原題]久龍冰室
2001/香港/101分
[監督]ジングル・マ
[出演]イーキン・チェン/カレン・モク/ラム・シュー/ジャッキー・ロイ
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