275人のスクリーンに、2人しかいない!こんな大きなスクリーンで『駅馬車』が観れるのに!
2014年のベストワン!でも、もちろん初見じゃないので対象外…。
なんでこれがガラガラなんだよ!どんな新作より面白いのに!
275人も入るシネコンの大きなスクリーンで観れるチャンスなのに、おじいちゃんと自分の二人だけだった…。
クレア・トレヴァーがトップクレジットなことからもわかるように、ジョン・ウェイン主演のアクション映画では全然なくて、あくまでも話の軸は二人の女性。
生まれて初めて「Lady」と呼ばれたことに自分でもびっくりの酒場女ダラスと、いつも「Lady」と呼ばれてきた大尉夫人マロリー。
そんな二人とたまたま駅馬車に乗り合わせた7人の男たち。

約70分まで一切アクションはなく、有名な駅馬車襲撃シーンも7分くらいだけ。
停留所での食事の時の席の位置、水筒から飲む水の飲み方、酔いどれ医師が見せる意地の仕事ぶり、最悪な状況で生まれる新たな命。あくまでも人間ドラマ。
駅馬車襲撃シーンももちろん凄いですが、何回観てもたまらないのは、赤ん坊が生まれた後、廊下の先に消えていくダラスを壁にもたれて見つめるリンゴ、ここがこの映画のベストショットだと思う。

あの駅馬車襲撃を撮れる監督は他にいても、このシーンの情感を撮れる監督はジョン・フォードしかいない。
[原題]Stagecoach
1939/アメリカ/96分
[監督]ジョン・フォード
[出演]ジョン・ウェイン/トーマス・ミッチェル/クレア・トレヴァー/ルイーズ・プラット/ジョン・キャラダイン/ドナルド・ミーク/ジョージ・バンクロフト/アンディ・ディヴァイン/バートン・チャーチル/フランシス・フォード
ジョン・フォード監督生誕120年を記念してとのことですが、いきなり凄いのがきましたね~。 『駅馬車』について「ジョン・ウェインの所蔵の35mmプリントをもとに、デジタル・リマスター化された高品質の映像で上映」とありますが、『静かな[…]
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