「ただいま、男だらけの放課後」

映画秘宝 2016年 01 月号
映画秘宝1月号は、一家に一冊の必読の内容です。
それは、「怪獣映画のクラシックからピーター・ジャクソン最新版まで、そのすべてがわかる!」という『キング・コング』特集のためではなく、日活ロマンポルノ美女名鑑が載っているからでもなく、

ジョニー・トー特集が6ページも組まれているから!

アンディ・ラウ&反町隆史共演の宣伝文句につられて『フルタイム・キラー』を観て騙された!と叫んだ貴方も、アンディ・ラウの肉襦袢のDVDジャケットにつられて『マッスルモンク』を観てぶっ飛んだ貴方も、最近TSUTAYAの新作コーナーに『デッド・ポイント~黒社会捜査線~』なる映画がこっそりと置いてあるのが密かに気になっている貴方も、立ち読みでいいのでぜひ読んでみて下さい。

6ページも割かれているので、ジョニー・トー監督の魅力が存分に紹介されています。
中でも、『ザ・ミッション/非情の掟』の紙屑サッカーや、『ヒーロー・ネバー・ダイ』でのワイングラス割り対決のことを、“死と隣り合わせの状況に生まれる束の間の「ただいま、男だらけの放課後」ムード”と表現したのは見事です。

そして、まずは『ザ・ミッション/非情の掟』をご覧になってみて下さい。
これがダメな方はそれで終わりでしょうが、ここではまるとその後一気に関連作品を観続けるはめに。ついに30本に達した自分のように。

個人的に今回初めて知った情報は、カンヌから追っかけ状態になっているタランティーノが数本の脚本を持ちかけているのに、ジョニー・トー監督がラブコールを却下しているという話。
ジョニー・トー監督が“香港のタランティーノ”なんて言われることに、レベルが違うと憤慨しているファンとしては、溜飲が下がる話。(念のため、タランティーノは嫌いではありません。『パルプ・フィクション』も『キル・ビル』も大好きです)

そして、未見の『柔道龍虎榜』はやっぱり“大傑作”とのこと。
届くのがますます楽しみです。

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ジョニー・トー(杜琪峯 : Johnnie To、1955年4月22日 - )は、香港の映画監督、プロデューサー。 香港電影金像奨で3度の監督賞、金馬奨で3度の監督賞を受賞している。 現在までに香港電影金像奨の監督賞に18回、金馬奨の[…]