結局地元では上映がなかったのでようやく観れましたが、最初から最後まで最高!
『ジャージー・ボーイズ』の感想で、あんなウォーケン他に誰も撮れないよ!って書きましたが、撮れる人がこんなところにいたとは!
さらに、同じくらい最高なアル・パチーノとアラン・アーキンまでついてくるという、ほんとに夢のような映画。
人生でやり残したことが3P(男1女2)というアラン・アーキンおじいちゃん、「人生最高のめくるめく体験ができるぞ、神にかけて」と耳元で囁いてからの有言実行!
「キスもお触りもしない、ただ踊りたいんだ」というアル・パチーノのダンスのくだりも最高。
そして、おじいちゃんになろうが、男はここぞという時にはやはり黒スーツに2丁拳銃なのだ!
おじいちゃんたちに負けず女優陣もみんな活躍していますが、車のトランクに閉じ込められてたシルヴィアが殴りこみの時に満を持してバット持って登場するとこ最高。
演じているヴァネッサ・フェルリト、どこかで見たことあるなぁと思ったら、『デス・プルーフ』のラップダンスの人か!!!
何よりも、『オッド・トーマス 死神と奇妙な救世主』でもヒロインだったアディソン・ティムリンがむちゃくちゃ可愛い!
さっきのアラン・アーキンもベッドの上は一切見せずにその後の女性二人の反応だけでいかに凄かったかを表現していましたが、ラストもあのタイミングであっさり終わるのが素晴らしすぎる!
世の中のほとんどの監督が少なくともあと数分はあの先も撮ってしまうはず。完璧な終わり方。
その素晴らしい省略、見事なテンポ(でも空気は緩い)のおかげで、神父さんにもそんなに多くのことが一日で起きたんですか!ってツッコまれてたようにたった一日の出来事にしてはかなりいろいろ起きるわりに、上映時間はわずか95分。
この短さで、この余韻、素晴らしすぎる!
「ひと暴れするか、それともガムを噛むか」「ガムは持ってないけどね」って一応小芝居やりながらいつもガムは持ってないので結局毎回ひと暴れしていたり、ちょっとした台詞も洒落てるよなぁ。
冒頭のポスター通りの粋な映画。
さっきから最高、最高としか言っていませんが、ほんとに最高なんだから仕方ない。最高。
[原題]Stand Up Guys
2012/アメリカ/95分
[監督]フィッシャー・スティーヴンス
[主題歌]ジョン・ボン・ジョヴィ「Not Running Anymore」
[出演]アル・パチーノ/クリストファー・ウォーケン/アラン・アーキン/ジュリアナ・マルグリーズ/アディソン・ティムリン/ルーシー・パンチ/マーク・マーゴリス/ヴァネッサ・フェルリト