『GOAL!』(ダニー・キャノン)

GOAL!

今までにも何本かサッカーについての映画をUPしてきましたが、今回は、初のFIFA公認映画『GOAL!』です。

まず、作り手はよくわかっています。
レアル・マドリーやACミランやマンチェスター・ユナイテッドでは、サンチャゴ・ベルナベウやサンシーロやオールド・トラフォードじゃダメなんです。
舞台はニューカッスル・ユナイテッド、そしてセント・ジェームズ・パーク。

この時点で、世界中のサッカーファンは、あの『シーズンチケット』を思い出し、砂糖2つにミルクたっぷりの紅茶に思いを馳せるのです。
それだけで、もうファンの心は鷲掴み、後はどう転ぼうと不満なんかありません。

物語は、これでもかというくらいパターン通りの、王道のサクセスストーリーです。

貧しい境遇、追いかける夢、現実を見ろと立ちはだかる父親、理解者の登場、恋人との出会い、トライアルでの挫折、助けてくれた仲間、甘い誘惑、などなど。
まったく予想を裏切らない展開ですが、ポイントは外していないので、わかってはいても感動します。

GOAL!

エピソードとしては、これもベタではありますが、反対していた父親がスポーツバーに試合を観に行って、テレビに映る息子のことを周りの客に自慢するところがよかったですね。

あと、サッカーと関係ないシーンのチョイ役で、ベッカムとラウールとジダンが出る贅沢さ。

そんなことよりも、初のFIFA公認映画ということで、ラストのリバプール戦では、本物のシアラーが、ジェラードが、ボウヤーが、バロシュが、セント・ジェームズ・パークで主人公と一緒にプレーしています!

『シーズンチケット』にも本物のシアラーが出てきて、主役の少年とちょっとしたやりとりがありましたが、試合のシーンは実際のプレミアの試合の映像を挿入していたんですが、今回は一緒にプレー、カメラもピッチレベルです。

そして、スタジアムを埋め尽くす満員のサポーター、スポーツバーで真っ昼間からビール片手にヤジを飛ばすおじさんたち、リヴァプールの本拠地アンフィールドではないので、あの震えがくる“You’ll never walk alone”の大合唱はありませんが、選手のワンプレーワンプレーに反応を示し、ゴールの瞬間には数万の観客が一斉に立ち上がります。
あぁ、もうたまりません。
サッカーファンなら、これを観ずして何を観るというくらい、よくやったFIFA!

スタディオ・オリンピコで10万人近い観客と熱狂を共有した、ラツィオvsフィオレンティーナ戦、あの日の夢のような体験が蘇ってきました。

→イタリアでの観戦の模様はこちら

第2弾の舞台はレアル・マドリー、今度はジダンやラウールやベッカムやロナウドと一緒に、チャンピオンズリーグでプレーするとのこと。
金儲けを企む代理人がチラッと出てきたので、そういう面での展開は今から見え見えですが、そんなことはどうでもいい。
とにもかくにも、“本物”の素晴らしさ。

サッカーファンの方は、もう観に行かれた方も多いでしょうが、まだの方は、今すぐ“スタジアム”へGO!

[原題]Goal!
2005/アメリカ・イギリス/118分
[監督]ダニー・キャノン
[出演]クノ・ベッカー/スティーヴン・ディレイン/アンナ・フリエル

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