今回は、『雨に唄えば』でジーン・ケリーと共に監督に名を連ねるスタンリー・ドーネン監督による、ロマンティック・サスペンス・コメディとでも言うべき盛り沢山な作品。
サスペンス部分には正直あまり期待していませんでしたが、とんでもない、二転三転そしてラストまで、サスペンス映画としても十分なレベル。
というわけで、内容には一切触れません、ご覧になる方はぜひ予備知識なしでご覧になることをお勧めします。
次に、超豪華な出演者たち。
主演はオードリー・ヘプバーン。
その可愛らしさに変わりはありませんが、『ローマの休日』や『麗しのサブリナ』とはまた少し違った彼女が見られます。
次々に変わるジバンシーの衣装も、まるでファッションショーを見ているようで、これだけでも十分楽しめます。
相手役は『毒薬と老嬢』に続いて登場のケイリー・グラント。
1963年の作品ということでさすがに老けていますが、まだまだスターの輝きは十分。
この2人の共演だけでも十分に凄いことですが、それだけで終わらないのがこの作品の凄いところで、脇役も超豪華。
まずは、ジャック・レモンとの名コンビで知られるウォルター・マッソー。
詳しくは触れられませんが、この映画の中では一番のキーパーソンであり一番の曲者でしょう。
続いて、『荒野の七人』でも一番渋かった(かっこよさではもちろん大好きなスティーブ・マックィーンで決まりです)ジェームズ・コバーン。
今回もその存在感は抜群。
さらに、自分も大好きな作品であるポール・ニューマン主演の『暴力脱獄』でアカデミー助演男優賞を穫っている、こちらも一度見たら忘れないジョージ・ケネディ。
というわけで、主演の2人に対して一歩も引かない超豪華で超個性的な脇役3人。
ストーリー、衣装、役者ときて、最後は音楽。
名曲「シャレード」が素晴らしいのはもちろんながら、サスペンスを盛り上げる音楽なども一級品。
担当するのは、御存知ヘンリー・マンシーニ。
このように、ストーリー、衣装、役者、音楽と、どれか一つだけでも十分素晴らしい作品なのに、それがみんな詰まっているという豪華フルコースのような作品。
どなたにも存分に楽しんでいただけると思います。
[原題]Charade
1963/アメリカ/113分
[監督]スタンリー・ドーネン
[音楽]ヘンリー・マンシーニ
[出演]オードリー・ヘプバーン/ケイリー・グラント/ウォルター・マッソー/ジェームズ・コバーン/ジョージ・ケネディ
→予告編 →「Charade」(ヘンリー・マンシーニ) →他の映画の感想も読む
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