UPしていない作品はたくさんあるものの、鑑賞済作品はいよいよ50本が迫ってきたトーさん。
そんなジョニー・トー第34弾、『踢到寶』です。
※例によって字幕は追っていないので、内容はだいたいの感じということで、間違いがあるかもしれませんがご了承下さい。
幼い子供を残してお屋敷を飛び出して行ってしまった夫婦。
その家に残されていたお金を狙う男(アンソニー・ウォン)が、口封じのためにその子供を殺してしまいます。
その子供が幽霊となり、周りの大人たちと絡んでいくお話。
主人公トニーは泥棒。
しかし、盗んだ服をホームレスや子供にあげるような泥棒で、悪い人には全然見えません。
そのトニーですが、街で綺麗な女性を見かけようものなら、速攻で口説きにかかります。しかもラジコンを使って(笑)
運転席みたいなところからポコッと人形が現れて、離れたところから無線で喋るトニーの声が人形が喋っているように見えるという仕組み。
ラジコンが近づいてきて、なんだ?と思ったら人形が喋り出す。
わ~!と思っているうちに口説かれているという、ある意味手の込んだ口説き方(笑)
トニーが相棒と組んで盗みに入ったのが、例のお屋敷。
しかし、どこか様子が変。
誰もいないはずなのに、物が勝手に飛んでくるのです。
実は幽霊の子供が投げているわけですが、トニーたちには見えません。
しかし、この幽霊、ひょんなことで見えるようになります。
それが人間のくしゃみ。なぜかくしゃみに反応して見えるように。
ここらへんはつっこんではいけません(笑)
幽霊から話を聞き、事情を理解したトニーたち。なるほど、それで幽霊になったのね、と素直に納得するところでもないのかもしれませんが、そこも流しましょう(笑)
アンソニー・ウォンに仕返しがしたいという幽霊に、力を貸すトニーたち。
街でラジコンを使って口説いた女性の叔父が実はアンソニー・ウォンなわけですが、ここらへんもお約束の展開でしょう。
この幽霊の子供、幽霊ということで、ちょっとした技(というよりいたずら)がいろいろ使えます。
トニーと相棒が警官ともめた時は、その警官の体から火を出したり。
3人でご飯を食べに行った時は、忙しいといって注文に取り合わない店員に対し、店に置いてあるコカコーラを、自分たちのテーブルだけでなく各テーブルまで飛ばしてしまったり。
学校の行事みたいなところへ出掛けた3人。
幽霊は友達の女の子に声をかけますが、相手にはもちろん姿も見えなければ声も聞こえません。
ひょんなことから子供たち相手に手品を披露することになったトニーと相棒。
周りが親子で仲良く手品を見ている姿に、寂しそうな幽霊。
手品が上手くいかないトニーたちに、場内が騒然とし始め、物が投げつけられます。
とそんな時、トニーの背中に生え始める天使の翼。
さらに、足が床から離れ、宙に浮くトニー。
相棒も同じように宙に浮きます。
それが手品だと思っている子供や親たちは大喜び。
どうなってるんだとトニーたち。
場内の後ろの方の座席で、そんな光景を笑顔で見つめる幽霊。
トニーと女性の仲や、アンソニー・ウォンへの仕返しというより、トニーと相棒と幽霊の3人が次第に心を通わせていく様子がいい。
いつまでも迷惑かけられないと、幽霊が去っていった時も、いったんはそのまま行かせたものの、行くところなんかあるのか?と、慌てて探しに行ったり。
アンソニー・ウォンは最終的に凄いことになってます(笑)
トニーもいつものように安心して観ていられますが、この映画は子役がいい。
ツッコミだしたらきりがありませんが、設定をこういうものだと割り切れば、心温まる作品だと思います。
[原題]踢到寶
1992/香港/88分
[監督]ジョニー・トー
[出演]トニー・レオン/ケント・チェン/アンソニー・ウォン
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