『ロンドンゾンビ紀行』(マサイアス・ヘイニー)

ロンドンゾンビ紀行

ショッピングモールやパブに立て篭もるのはもう古い、この高齢化社会、立て篭もるのは老人ホームだ!

マシンガン装備の歩行器、車椅子に乗りながらの乱射、活躍するのはおじいちゃんにおばあちゃん!
歩行器につかまったおじいちゃんとゾンビの超低速の追いかけっこに爆笑。

ロンドンゾンビ紀行 歩行器 おじいちゃん

一応の主人公はボンクラ兄弟。
警察の包囲網にマシンガン片手に飛び出して行った両親、育ててくれたのはおじいちゃん。

駆けつけた二人が持っていた武器にニヤリ、さすがわしの孫だ。
久しぶりに再会した従姉妹も合わせ、一家4人でゾンビ相手に仁王立ち、この血の絆に痺れます。

別に声高に叫んでいるわけではないですが、ちゃんと社会問題を滲ませているところもゾンビ映画。
「こんなところに誰が助けにくるもんか、年金暮らしは自分でなんとかするしかない」

でも、イーストエンドへの思いを語るくだりはちょっと語りすぎですね、あそこまで言葉で喋っては駄目。

役者的にはオナー・ブラックマン。
Pussy Galore(意味は辞書で調べて下さい)という凄まじい役名の、伝説のボンドガール。
あの初代ジェームズ・ボンド、ショーン・コネリーと互角に渡り合っていただけのことはあり、ゾンビごときに怯む彼女ではありません(笑)

1925年生まれってことは、なんと87歳!凄すぎる!
87歳でゾンビ相手にこの勇ましさ、さすが元ボンドガール(笑)

ロンドンゾンビ紀行 オナー・ブラックマン

最後に、上映時間が88分というのも素晴らしい!だからこその無駄のない面白さ。

そういえば、同じくむちゃくちゃ面白かった『アタック・ザ・ブロック』も88分。

ちなみに、『アタック・ザ・ブロック』はサウスロンドン、この映画はイーストエンドが舞台ですね。

 

ロンドンゾンビ紀行 [Blu-ray]

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[原題]Cockneys vs Zombies
2012/イギリス/88分
[監督]マサイアス・ヘイニー
[出演]ハリー・トレッダウェイ/ラスムス・ハーディカー/アラン・フォード/オナー・ブラックマン/ミシェル・ライアン

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