父親を主演に息子が撮った、息子を亡くした父親の話。
でも、あくまでも彼も旅人の一人であり、共に歩く3人にも物語があり、直接は描かれない他の旅人にも物語がある。
“旅先での出会い”の感覚も凄くよく出ていて、それぞれの部屋に別れたのに、一人、また一人とトムの部屋に集まってくる場面が秀逸。
ジプシーの晩餐のシーンもいいなぁ。
あと、これは全体に言えることですが、ロードムービーで大事な流れを切らない、亡き息子の登場のさせ方が巧い。
辿り着いた終点は、新たな道への出発点。
アップで映される、新たな一歩を踏み出した彼の表情が全てを語る。
傑作。
[原題]The Way
2010/アメリカ・スペイン/128分
[監督・脚本]エミリオ・エステヴェス
[出演]マーテン・シーン/エミリオ・エステヴェス/デボラ・カーラ・アンガー/ヨリック・ヴァン・ヴァーヘニンゲン/ジェームズ・ネスビット/チェッキー・カリョ/レネ・エステヴェス
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