『キリマンジャロの雪』(ロベール・ゲディギャン)

より社会性が前面に出ているとはいえ、笑えることを含め、観ている時の感覚はカウリスマキに近い。

クビにならずに済むのにクビになった夫に妻が笑顔で一言、「英雄と一緒にいるのは疲れるわ」

この一言が違和感なく響くのは、できそうでできることではありません。
それまでの二人の数十年を想像させるだけの説得力がいります。

そんな二人だからこそ、終盤のこの一言も心に響きます。

あることを夫に隠していた妻、それがばれた時に一言、「言わなかったのは、賛成してくれるのがわかっていたから」

お涙頂戴な作りでは全然ないのに、途中からずっと泣きっぱなしでした。

最後に、主人公どこかで観たことあるなぁと思ったら、『ル・アーヴルの靴みがき』のモネ警視ですね！

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