『一碌蔗』(イップ・カムハン)

一碌蔗

Twitterでのつぶやきをまとめておきます。

1970年代の香港の離島。仲間たちとの青春、初恋、映画、カンフー。映画のシノプシスをパクったラブレター、実は違っていたあの日の真実。シャワーに打たれながらのキスから『ニュー・シネマ・パラダイス』のラストみたいな映画内キスシーンへの繋ぎが最高。映画館映画に外れなしの傑作。

映画館の映画看板の前でサトウキビを売る主人公、この看板を眺めているだけでもう楽しすぎる♪ しかも、かかっている映画がブルース・リー、キン・フーの『侠女』、『ロミオとジュリエット』等、これまた素晴らしすぎるラインナップ!それらの映画が主人公自身とリンクしてくるのもいい。

他の楽しみの一つが、いつも干してある黒のブラジャーの下でにやけながら、つけている女性を想像すること。そんな可愛らしい主人公たちですが、いつ来ても女性の姿は拝めない。最後の最後についに主人公の前だけに現れる女性、言葉を交わすでもなく、ただ微笑み合うだけの至福の一時。

主人公にショーン・ユー、彼が出会う少女二人にツインズの二人。因縁の男にアンソニー・ウォン、ショーンの子供時代のお父さんにサム・リー、ブラジャーの人にスー・チー!みんな最高のはまり役。雪ちゃんはヴィンセント・コク、チャップマン・トーと一緒にちょっとした3人組として登場。

みんなキャリアベスト級に素晴らしいですが、中でもアンソニー・ウォンが最高。島のガキ大将的な存在で、一見ただの暴れ者みたいで、主人公もあることで彼を長年恨んでいる。そんな彼も実は…という一面が明らかになる海辺での息子とのシーン、今まで観た彼のシーンの中でも最高峰に好き。

 

[原題]一碌蔗
2002/香港/100分
[監督]イップ・カムハン
[出演]ション・ユー/シャーリーン・チョイ/ジリアン・チョン/ウォン・ユーナン/アンソニー・ウォン/サム・リー/エリック・コット/ヴィンセント・コク/ラム・シュー/チャップマン・トー/スー・チー

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