Twitterでのつぶやきをまとめておきます。
サム・シェパード追悼で久しぶりに『ブッチ・キャシディ 最後のガンマン』観たけど、何回観ても震えるほどの傑作。21世紀西部劇ベスト10にも余裕で入る。
思うように動けないもう若くはない肉体、力尽きれば乗り捨てられ殺される馬たち。涙なしでは観れない、その両者によるウユニ塩湖での束の間の疾走。「みんな地獄で会おうぜ、地獄で会おう、こん畜生め」、歌声もかっこよすぎの、サム・シェパード入魂の大傑作。
老いということでどうしても『ミスター・ノーボディ』のジャック・ボーレガード(ヘンリー・フォンダ)が思い浮かぶけど、ウユニ塩湖での追跡劇、追跡団一味がただ馬を走らせているだけのかっこよさは、あの映画のワイルドバンチ(写真4枚目)に負けていない。
西部劇の大切な要素の一つ、ロングショットのかっこよさ。ウユニ塩湖での追跡劇のベストショットはここ。追う方も追われる方も、もう人も馬も駆ける気力すらなく、勝負は、どちらの馬が先に力尽きるか。今にも崩れ落ちそうな前屈みが、あまりにも美しく哀しい。
[原題]Blackthorn
2011/スペイン・フランス・ボリビア・イギリス/102分
[監督]マテオ・ヒル
[出演]サム・シェパード/エドゥアルド・ノリエガ/スティーヴン・レイ/マガリ・ソリエル/ニコライ・コスター=ワルドー/ポードリック・ディレーニー/ドミニク・マケリゴット