『ある日どこかで』(ヤノット・シュワルツ)

ある日どこかで

今回は、お友達のlothlorienさんに薦めていただいて観た映画です。
傑作であることは間違いないんですが、個人的にはラストシーンだけが!?です…。

「わたしのもとへ帰ってきて」と、見知らぬ老婦人から突然金時計を贈られたリチャードは、8年後偶然に彼女の若き日の肖像画を見る。

彼女の美しさに惹かれた彼は、何とかして若き頃の彼女に会いたいと願い、ついにタイムトラベルに成功。
2人はたちまち激しい恋に落ちるが…。

ある日どこかで クリストファー・リーヴ

初めに、タイムトラベルといっても、最近公開された『タイムマシン』や、よくあるSFもののようにタイムマシンを使ってのタイムトラベルではありません。

一言で言えば、「自己催眠」によるタイムトラベルです。

服装やコインなど、当時の物を用意し、逆に現在の物はすべて隠し、まずは「外」から現在を遮断。

次に、今は~年なんだとひたすら信じることによって、心の「内」でも現在を遮断。

そして…、という感じのタイムトラベルです。

この発想がまず新鮮でした。いつものタイムマシンによるタイムトラベルと、成功率は変わらないでしょうが(笑)、こっちのほうができそうな気はしてきます。

そして、過去のシーンにいって、最初のジェーン・シーモアの登場シーンの美しさは絶品でした。
この美しさなら、68年の時を越えて会いに来た甲斐があったというものです。

2人の間で邪魔をする彼女のマネージャーもいい味出しています。
2人の恋を邪魔ばかりするため、完全に悪役と化していますが、彼女が本当にリチャードを愛していると悟った時の、彼の表情は忘れがたいものでした。
彼もまた、彼女のことを心から愛していたのです。

たった1日の夢のような日が終わり、マネージャーの邪魔が成功して二人は離れ離れに…、なりません(笑)
再会シーンはほんとに泣けました。
全編に流れる美しいテーマ曲が、一層ボリュームを上げ、このシーンを盛り上げてくれます。

ここからは2人の幸せな時が過ぎていきます。
いつまでも続くと思われた幸せは…。

ある日どこかで クリストファー・リーヴ ジェーン・シーモア

ラストシーン(のあとまだ数分ありますが、エンドクレジット直前のシーン)は、好きな方ももちろんいると思いますが、個人的には完全に蛇足でした。
そこまではほんとに完璧だったのに…。
肖像画を見ているシーンで、あのまま終わるのが一番よかったと思います。

そして、忘れてはならないのが音楽です。
先ほどのテーマ曲はもちろん、「ラフマニノフ・ラプソディー」も最高です。

あと、彼女が冒頭に出てくるまでの老婦人になるまでの、独りで生きてきた60年、それを考えただけで胸がしめつけられます。
たった一度の、それでも一生を左右してしまう出会い、そんな出会いしてみたいものです。

例のタイムトラベル近いうちに挑戦してみます。
成功したら報告させていただきます。成功したら、帰って来ないかもしれませんが…。

[原題]Somewhere in Time
1980/アメリカ/103分
[監督]ヤノット・シュワルツ
[音楽]ジョン・バリー
[出演]クリストファー・リーヴ/ジェーン・シーモア/テレサ・ライト

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