『マイアミ・バイス』(マイケル・マン)

マイアミ・バイス

コン・リー姐さん貫禄ありすぎ(笑)

サム・ペキンパー、ロバート・アルドリッチ、ドン・シーゲル亡き今(イーストウッドも最近はそういう映画を撮ってないですし)、ハリウッドで“漢の映画”といえばこの人マイケル・マン、最新作『マイアミ・バイス』観てきました。

マイケル・マン監督にとっては姐さんの出演は長年の夢なので、コリン・ファレルやジェイミー・フォックスと対等の役。
というよりむしろ、一番目立ってます(笑)

でも、コリン・ファレルと姐さんの恋愛が前面に出てしまったため、残念ながら“漢の映画”にはなっていません。
“かっこいい”ですが、“痺れる”ところまではいっていません。

マイアミ・バイス コリン・ファレル ジェイミー・フォックス

それでも、かっこいい映像を撮らせたら天下一品のマン監督、今回も夜景の空撮などむちゃくちゃキマッています。

マイアミといえば照りつける太陽と海のイメージですが、前作『コラテラル』に続いて、今回も夜の映画。

恋愛部分では、コリン・ファレルが姐さんに言った、「幸せすぎた」という台詞は良かったですね。

あと、さすがマイケル・マン、銃撃戦ははんぱなく凄い。
先日触れた映画秘宝の「銃撃戦映画ベスト20」でも“別格”に君臨していた『ヒート』。
あれには及びませんが、この人の銃撃戦の何が凄いって、音が凄い。

トーさんの『ブレイキング・ニュース』のオープニングの銃撃戦も音が素晴らしかったですが、マイケル・マンを前にしては、さすがのトー先生も出る幕なし。
この銃撃戦の音を聞くためだけにでも、劇場に足を運ぶ価値は十分あると思います。
DVDでは迫力が全然違うでしょうから。

ラストシーンも、“描かなくてもわかる”あの先の数分間を描かずに、さっと幕を下ろすあたりはさすがですね。
最近は、あの先を映しちゃう映画があまりに多い。

傑作!とまではいきませんが、マイケル・マン印の銃撃戦と、何よりもコン・リー姐さんに惚れる映画。
音楽も、サントラが欲しくなるくらいかっこいい。

話の割にはやや長いかなと思いますが、十分堪能できました。

 

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[原題]Miami Vice
2006/アメリカ/132分
[監督・脚本]マイケル・マン
[出演]コリン・ファレル/ジェイミー・フォックス/コン・リー/ナオミ・ハリス/エリザベス・ロドリゲス/ジョン・オーティス/ルイス・トサル/バリー・シャバカ・ヘンリー/ジャスティン・セロー/ドメニク・ランバルドッツィ/キアラン・ハインズ/ジョン・ホークス/エディ・マーサン

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