予想通りといえば予想通りでしたが、予告編以上のものはありませんでした…(笑)
ただ、どうせ観るなら、これは劇場で観ないと意味がないと思います。
というわけで、ずいぶんと後ろ向きな書き始めですが、『グッド・バッド・ウィアード』観てきました。
日本軍の扱いがひどいとか、時代考証がどうだとか、いろいろ言われているみたいですが、そんなこと考える方は、観る映画を間違えていませんか?
内容がない?当たり前です、そんなものを求めてはいけません。
さて、西部劇でお馴染みの冒頭の列車襲撃シーンはいいんですが、その後はいただけない…。
オリジナルの『続・夕陽のガンマン』は、コメディと言ってもいいほど“人間”を描いていましたが、こちらはひたすらアクションのつるべ打ち。
派手にやってるなぁとは思いますが、それ以上でもそれ以下でもありません。
ただ、予告編でも少し出てくる、サンタ・エスメラルダの「悲しき願い」をバックにした、後半の大追跡劇。ここから俄然盛り上がります。

この大追跡劇はオリジナルにはないもので、これを大きなスクリーンで観るためだけにでも、映画館に出かける価値はあると思います。
逆に言えば、それしか観るべきものはありませんが…(笑)
ラストの三角決闘は、顔にドアップで寄るカメラアングルといい、レオーネ必殺の“ため”といい、なかなか頑張っている方ではないでしょうか。

俳優では、ソン・ガンホがおいしいところは全部もっていっていますが、これも、オリジナルでイーライ・ウォーラックがおいしいところは全部持っていったことを思えば、納得の配分でしょう。

オリジナルは161分もあるのに長さを感じさせませんが、こちらは129分でも無駄に長い。
ただ、韓国版はさらに10分長いので、その10分で、逆にドラマが深まるのかもしれませんが。
なかなか前向きなコメントが出てきませんが(笑)、荒野をたくさんの馬が疾走していて、土煙が豪快に舞っている、そんな絵を大きなスクリーンで観てるだけで笑顔になれる、そんな方は黙って映画館に出かけましょう。
それ以外の方には、正直あまりお薦めできません…(笑)
グッド・バッド・ウィアード コレクターズ・ボックス(2枚組)【初回限定生産】 [Blu-ray]
2008/韓国/129分
[監督]キム・ジウン
[出演]チョン・ウソン/イ・ビョンホン/ソン・ガンホ/リュ・スンス/ユン・ジェムン/ソン・ヨンチャン/オ・ダルス/ソン・ビョンホ/イ・チョンア/マ・ドンソク
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