007シリーズはピーター・セラーズ版『カジノ・ロワイヤル』、『ネバーセイ・ネバーアゲイン』含めて全作品観ていますが、久しぶりに観てみました。
これが最高傑作とは思いませんが、“典型的なボンド映画”として、今観ても十分楽しめますね。
この手の映画は魅力的な悪役の存在がポイントですが、ハロルド坂田さん演じるオッドジョブの存在感が最強。
まったく台詞はないのに、美味しいところは全部持ってっちゃってます。
なんといっても、必殺技が山高帽カッター(笑)
一番最初にその威力を見せつけるシーンがありますが、どう考えてもあの帽子ではあの銅像は切れないような…(笑)
まあでも、ここでその威力を見せつけられているので、その後彼が帽子を手に取るだけでおっとなります。
仲良くなりかけた女性もこの帽子カッターで殺されてしまいますし。
このシーンは最初観たときは結構衝撃的で、お姉さんをゴールドフィンガーに殺された復讐に燃える妹、今回は彼女がボンドガールかぁと思っていたら、あっさりとオッドジョブの帽子カッターの餌食に。
順番が前後しますが、お姉さんの全身金粉殺人も有名ですね。実際にやっても死なないみたいですが。
『007/慰めの報酬』でジェマ・アータートンへの全身石油殺人でオマージュが捧げられてました。
美人姉妹が犠牲になり、三度目の正直で今度こそボンドガール登場か、さて、どんな美人が!?と期待していたところへ、オナー・ブラックマン登場。えっ…。
ウルスラ・アンドレス、ダニエラ・ビアンキときて、この落差は…。
でも、役名は最強なんですよね。プッシー・ガロワって(笑)
Pussy Galore、とてもここでは訳せません(爆)
ボンドも特につっこむでもなく、普通にファーストネームで呼んでますしね、いいんかいそれで(笑)
アストンマーチンが初登場したのもこの映画。
防弾ガラス、回転式可変ナンバープレートなんかは序の口で、携帯発信機で追跡、煙幕、油、機関銃などの防衛装備に、Q自慢の目玉が、空中に舞い上がる助手席。
これが、どんだけ飛び上がるんだと期待したら、1メートルくらいしか飛ばなくて、かなりしょぼい(笑)
でも、ここらへんの“ぬるさ”が逆に魅力かもしれません。
今のボーンシリーズなんかと比べちゃうとあまりにもしょぼいですが。
なんといっても、冒頭でいきなり頭に鳥付けて登場しますからねボンド、“ぬるいよ”と宣言してるようなものでしょう(笑)
そういえば、「ベン・ハー」の馬車競争場面のパロディもありましたね。
音楽では、有名なシャーリー・バッシーの歌う主題歌はもちろん素晴らしいですが、「ビートルズは耳栓をして聴くべし」なんて台詞も。
後にポール・マッカートニーが主題歌歌ってましたが。
ゴールドフィンガー自慢の「グランド・スラム計画」は、かなり大掛かりで凄い作戦のように見えて、これまた実はたいしたことないんですが、その内容とクライマックスに向けては観てのお楽しみとしておきます。
[原題]Goldfinger
1964/イギリス/110分
[監督]ガイ・ハミルトン
[音楽]ジョン・バリー
[主題歌]シャーリー・バッシー
[出演]ショーン・コネリー/ゲルト・フレーベ/オナー・ブラックマン/シャーリー・イートン/セク・リンダー/タニア・マレット/バーナード・リー/ロイス・マクスウェル/デスモンド・リュウェリン/ハロルド坂田
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