『ディパーテッド』(マーティン・スコセッシ)

ディパーテッド

すでに観たオリジナルファンの酷評を耳にするものの、実際に自分の目で観ないことには始まらないわけで、重い腰を上げて行ってきました。

いつもはお気に入りの映画のことしか書かず、つまらなかった映画のことは書きません。
他人のつまらなかったという感想を読んでも何も面白いことはなく、そんなものは個々の心にしまいこんでおくものだと思うからです。

だから、このブログには自分にとっての“愛すべき映画たち”だけを書いています。mixiの方には愚痴も書いてますが…。

といいながら、たった一度だけ書いたことがあります。
チェン・カイコーの『PROMISE』。
ということは、あれ以来の怪作ということでしょうか!?(笑)

ディパーテッド レオナルド・ディカプリオ マット・デイモン

今回は、ハリウッドのうんざりするようなリメイクの嵐が一日も早く止むことを願って、あえて書きます。

いろいろ書き出したらきりがありませんが、決定的なのは、オリジナルのアンディ・ラウ、今回でいうマット・デイモン。
潜入マフィアである彼の“心”が描かれていないこと。
これがもう致命的。ここを描かなくて何を描くのか。
ここを描かなくて“無間道”のリメイクを名乗る資格があるのか。

スコセッシはオリジナルの大ファンで、ゴールデングローブ賞の受賞スピーチでも『インファナル・アフェア』とアンドリュー・ラウ監督を絶賛したみたいですが、あの映画を観て彼は何を感じたんでしょうか。

俳優陣では、ディカプリオはまだ頑張っている方だと思いますが(以前『ギルバート・グレイプ』で書きましたが、役にさえ恵まれれば彼の演技力は凄いと思います)、トニー・レオンにかなうはずもなく、トニーってやっぱり世界最高峰だなと。

マット・デイモンは『ボーン・スプレマシー』が素晴らしかっただけに期待しましたが、寡黙な役だといいのに、喋ると軽いんですよね…。

ジャック・ニコルソンとマーティン・シーンも、エリック・ツァンとアンソニー・ウォンの前ではかなり役不足で、香港のオヤジたちの存在感はやっぱり凄いなと(笑)

唯一良かったのはヴェラ・ファーミガでしたね。
ケリー・チャンとサミー・チェンを合わせた役ですが、彼女だけはオリジナルよりいいかもしれません。(彼女自身のことであり、男二人との絡みは断然オリジナルです)

そして、『インファナル・アフェア』シリーズ屈指の名台詞「私もう6歳なのに」はやっぱりなかったですねぇ、これは初めから諦めてましたが。

最後は、以前「アンディ・ラウ、アジア映画への自負」というエントリーで紹介したアンディ・ラウの言葉で結びとしたいと思います。

「将来的には映画はアジアがベースになるはず。過去5年間で、洋画でいいと思えた作品はない。創作に関してはアジア映画の方がハリウッドより進んでいる」

[原題]The Departed
2006/アメリカ・香港/151分
[監督]マーティン・スコセッシ
[脚本]ウィリアム・モナハン
[音楽]ハワード・ショア
[出演]レオナルド・ディカプリオ/マット・デイモン/ジャック・ニコルソン/マーク・ウォールバーグ/マーティン・シーン/レイ・ウィンストン/ヴェラ・ファーミガ/アレック・ボールドウィン/アンソニー・アンダーソン

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