『大脱走』(ジョン・スタージェス)

大脱走

ついに映画館で観れました!
かなりの回数観ていますが、映画館で観るのはやっぱり違いますね。

大脱走 マックィーン

いきなりエルマー・バーンスタインの「大脱走マーチ」が大音量で鳴り響き、3時間がほんとにあっという間、つまらないシーンなんてこれっぽっちもありません。
そして、今回もヘンドリー(ジェームズ・ガーナー)&ブライス(ドナルド・プレザンス)のコンビに泣きました…。

大脱走 ジェームズ・ガーナー ドナルド・プレザンス

収容所に運び込まれたその瞬間から、鉄条網や見張りの位置をチェックしたり、誰もが脱走のことしか考えてないのがいいですよねぇ。
ダニー(チャールズ・ブロンソン)なんかいきなりロシア人になりすまして逃げようとしてるし(笑)
頼まれて騒ぎを起こしてドイツ兵の注意を引いていたセジウィック(ジェームズ・コバーン)も、ちゃっかりロシア人として合流してましたね(笑)

その時の二人の会話も笑えます。
「ロシア語わかるか?」「少しならな」「俺にも教えろよ」
何やらロシア語で話すブロンソン。
「どんな意味だ?」「I love you.」「I love you?何の役に立つんだよ!」「さあな、俺は使わん」
こんな感じで、ユーモアが効いてるんですよねぇ。

大脱走 ブロンソン ジェームズ・コバーン

ヒルツ(スティーヴ・マックィーン)がアイブス(アンガス・レニー)との脱走計画をバートレット(リチャード・アッテンボロー)たちに話すシーンもお気に入り。

バートレットたちの計画はかなり入念で大掛かりなものですが、その分時間も手間もかかります。
それなのに、ヒルツたちはいきなり今夜決行で、計画も簡単なものなのにやけに説得力があって、ぱっと聞いた感じでは成功しそうなので、3人とも黙りこんでしまいます。
そして、二人が去った後、思わずつぶやいてしまいます、「なんて独創的なんだ」。

でも、もちろんそんな簡単に成功しては面白くないので、その直後には、案の定泥だらけで独房に戻ってくるヒルツとアイブスの姿が(笑)

大脱走 マックィーン 独房

脱走の手口について、じっくり描く部分についてはかなりじっくり描いていて、それがこの映画の面白い部分でもありますが、このシーンのように、省くところは大胆に省くので、長い映画なのに、凄くテンポがいい。

ほんとに色々書き出したらきりがないですが、どうしても書いておかないといけないのは、やっぱりラストのドイツ兵ですね。

いつものように独房に鍵をかけて立ち去ろうとすると、聞こえてくる、ヒルツが壁に野球ボールをぶつけている音。
立ち止まり、少しだけ振り返り、また歩き出す。
あの振り返りがあるかないかでは全然違います、完璧な終わり方。

大脱走 マックィーン 野球ボール

その後に嬉しいことに映像付でキャラクター紹介が始まるわけですが、錚々たる顔ぶれを従えて、トップバッターが“白イタチ”ウェルナー(ロバート・グラフ)なところが憎い。
ヘンドリーにチョコレートやジャムやらを次々と見せられてびっくりするシーンが最高!書類の偽造のために、財布も盗まれてましたね。
トンネルを発見するという形で、見事にやり返してはいましたが、ほんとに憎めないいいキャラです。

次に映画館で観れるのはまたいつの日になるかわかりませんが、先日Blu-rayも買ったことですし、これからも繰り返し観ていくことでしょう。

 

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[原題]The Great Escape
1963/アメリカ/172分
[監督]ジョン・スタージェス
[音楽]エルマー・バーンスタイン
[出演]スティーヴ・マックィーン/ジェームズ・ガーナー/リチャード・アッテンボロー/ジェームズ・ドナルド/チャールズ・ブロンソン/ドナルド・プレザンス/ジェームズ・コバーン/ハンネス・メッセマー/デヴィッド・マッカラム/ゴードン・ジャクソン/ジョン・レイトン/アンガス・レニー/ナイジェル・ストック/ロバート・グラフ/ジャド・テイラー

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