『カサブランカ』(マイケル・カーティス)

カサブランカ 映画 ポスター

初めてクラシック作品から。60年も前の作品ということがまず驚き。

フランス領モロッコのカサブランカで酒場を経営するアメリカ人リック。
そこに訪れた反ナチスのリーダーとして名高いラズロとその妻イルザ。
店に黒人ピアノ弾きの歌う「As Time Goes By」が流れた時…。

あまりにも有名な「君の瞳に乾杯」。
他の人が言ったら何をくさいセリフ言ってるんんだとなりますが、ボギーなら許されるでしょう。
ハンフリー・ボガードがイングリッド・バーグマンに対してだからこそ許される台詞。
とてもじゃありませんが、自分は言えないです…。

カサブランカ ハンフリー・ボガート イングリッド・バーグマン

二人の会話では、「何を考えてるの?」「1フランほどの価値もないことさ」「いくら出しても聞きたいわ」も好き。

イングリッド・バーグマン。暗い部屋の中で、月明かりでぱっと映る顔。
言葉にならないくらい美しい。溜息ものの、この世のものとは思えない美しさ。
思わず見とれれてしまうこれほどまでの美しさは、最近のハリウッドではお目にかかれません。まさに格が違います。

ハンフリー・ボガードもかっこよすぎ。
例の台詞以外にも、「君と幸せだったパリの思い出があるさ」など、くさい台詞を連発。
それでも、嫌な感じはまったくしません。

イングリッド・バーグマン以外との会話では、これもかなり有名ですが、「ゆうべ、どこに?」「そんなに昔のこと、覚えてないね」「今夜会える?」「そんな先のことはわからない」も最高に素敵。

警察署長も渋すぎで、二人が並んで歩く背中を映すラストシーンは最高。
これまたあまりにも有名な「これが友情の始まりだな」は、クストリッツァも『SUPER8』で引用しています。

カサブランカ 警察署長

それでもこの映画で一番好きなのは、なんといっても、酒場でナチの将校たちが「ラインの守り」を歌っているところに、ラズロが音頭をとってみんなが「ラ・マルセイエーズ」を歌いだすシーン、何度見ても震えます…。

2013.5.25 「新・午前十時の映画祭」で鑑賞
繰り返し観ている映画ですが、映画館で観るのは初めて。一言、うっとり。イングリッド・バーグマンの別格の美しさ、「As Time Goes By」に「ラ・マルセイエーズ」、次々と繰り出される映画史に残る名台詞、何回観てもたまらん。「君と幸せだったパリの思い出があるさ」

 

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[原題]Casablanca
1942/アメリカ/103分
[監督]マイケル・カーティス
[出演]ハンフリー・ボガート/イングリッド・バーグマン/ポール・ヘンリード/クロード・レインズ/コンラート・ファイト/ピーター・ローレ/シドニー・グリーンストリート

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