『蝉しぐれ』(黒土三男)

蝉しぐれ

いやぁ、今更ながら、日本っていいですね~。

春はあけぼの、夏はよる、秋は夕暮、冬はつとめて、と言ったのは清少納言ですが、春には満開の桜が咲き誇り、夏には蝉の鳴き声が響き渡り、秋には稲穂が風に揺れ、そして冬には雪が降りしきる。

夕陽は山々を赤く染め、川のせせらぎは冷たい風を運び、一つの花火を皆が見上げる。

キャストはNHK版の方がいいと思いますが、劇場の大きなスクリーンで、日本に生まれて良かったと、こんな美しい国に住んでいるんだと、それを体感できる131分。

蝉しぐれ 石田卓也 佐津川愛美

「ふく」、ただ名前を呼び捨てで呼んだだけの、この一言が持つ重み。

この言葉も心に染み入りました。
「忘れようと、忘れ果てようとしても、忘れられるものではございません」

普段は忘れかけてしまいそうな、日本の素晴らしさを思い出させてくれる映画。
良いものを観させてもらいました。

 

蝉しぐれ プレミアム・エディション [DVD]蝉しぐれ プレミアム・エディション [DVD]

Listen on Apple Music

2004/日本/131分
[監督]黒土三男
[原作]藤沢周平
[音楽]岩代太郎
[出演]市川染五郎/木村佳乃/ふかわりょう/今田耕司/原田美枝子/緒形拳/石田卓也/佐津川愛美

→予告編 →他の映画の感想も読む

関連記事

あの原作を114分でやろうというのにそもそも無理があるけど、びっくりするくらい微妙…。 これだけの顔ぶれを集めて、もったいなさすぎる。 ガトリング砲はちゃんと出てきます。   峠 最後のサムライ [Blu-Ray] […]