ミサイル発射を巡る攻防をこれでもかと煽る、分割画面を駆使した極上のサスペンス。
役者的には大統領チャールズ・ダーニングの独壇場。
犯人の要求に感動してしまい思わず「君は説得力があるね」と言ってしまう憎めなさ。
そんな彼に残された道は、エクスペンダブルズ入りだった!
志をもってやっているリーダーのバート・ランカスター、お金さえもらえればそんなことどうでもいい仲間のポール・ウィンフィールド。
後者の方が国家の真実が見えている皮肉。
「Stevens is expendable.」
大統領など使い捨てさ。この台詞は何回聞いても強烈!
日本人的には、序盤のサリンの描写が怖い。
入った管が少しでも傾いたら即全員お陀仏なので、少しずつ動かします。
『ジャガーノート』の“ネジをゆるめる”みたいに、カメラがその仕事ぶりにかじりつくからこその緊迫感。
持った手が固まってしまい、動けなくなってしまうバート・ヤング!
序盤に現れた先遣部隊の隊長の少佐への、バート・ランカスターとリチャード・ウィドマークの言葉もいいですねぇ。
「最高のチームを送ってきたか、日曜日なのに」
「あいつか、それなら安心だ」
お互いがその実力を知るベストの人選、こういう細かいやりとりがたまりません!
[原題]Twilight’s Last Gleaming
1977/アメリカ・西ドイツ/146分
[監督]ロバート・アルドリッチ
[出演]バート・ランカスター/リチャード・ウィドマーク/チャールズ・ダーニング/ポール・ウィンフィールド/バート・ヤング/メルヴィン・ダグラス/ジョセフ・コットン
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