『ボーン・スプレマシー』(ポール・グリーングラス)

ボーン・スプレマシー

今回は、“ハラハラドキドキ!”(まだまだ募集中です!)へ投稿していただいた中から、グラ様ご推薦、『ボーン・スプレマシー』です。
グラ様、ありがとうございます!

あぁ、劇場で観なかったことを激しく後悔。
ロシアでのカーチェイスを大きなスクリーンで観たかった…。

これは、1作目は劇場で観ていますが、普通は続編は1作目を越えることはないのに、1作目なんか比べものにならないくらい、こっちのが遙かに素晴らしい。

先日『M:i:Ⅲ』を観たばかりなので余計にそう感じますが、何が素晴らしいって、CIAでNo.1だったジェイソン・ボーンのプロの技をひたすら堪能できるところ。

ボーン・スプレマシー

劇中でも言われていたように、彼の行動には一切の無駄がなく、全ての行動には理由がある。
彼の手にかかっては、喉を潤すために買ったと思われるミネラルウォーターすら武器になり、雑誌とトースターを使った簡易時限爆弾装置のシークエンスなんか、これぞプロの技。

あらゆる知識とテクニックが体の隅々まで叩き込まれており、どんな状況下に置かれても、瞬時の判断でベストな答えを行動に移す。

家の外に迫りくる追っ手を察知したその瞬間、部屋の中を見渡し、雑誌とトースターに目を止めるやいなや、わずか数十秒後には追っ手たちは吹っ飛び、一人立ち去るボーン。

『M:i:Ⅲ』みたいに、女性が絡んでこないところもいい。
束の間の休息を共に過ごしたヒロインは、冒頭であっさり殺し屋に葬られ、二人が映っている写真がたまに映るものの、ひたすら孤独。

インド、ナポリ、ベルリン、モスクワ、どこに行こうと、CIAや現地警察やロシアの殺し屋に追われ、それでもたった一人で全てを相手にするボーン。

凡百のアクション映画のように、ワイヤーやCGによって超人的に強い主人公ではなく、殴られもすれば背後から撃たれもする。
それでも、最後のところでは絶対に相手の一歩上をいく。

ラストの終わり方も完璧でしょう。
近年のハリウッドアクション映画では出色の出来。
『ミッション・インポッシブル』シリーズなどもはや相手にすらなっていないレベル。
3作目は絶対劇場に観に行きます。

 

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[原題]The Bourne Supremacy
2004/アメリカ/108分
[監督]ポール・グリーングラス
[脚本]トニー・ギルロイ/ブライアン・ヘルゲランド
[出演]マット・デイモン/フランカ・ポテンテ/ジョーン・アレン/ブライアン・コックス/ジュリア・スタイルズ/カール・アーバン/ミシェル・モナハン/クリス・クーパー

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