『二匹の流れ星』(ロモロ・グェッリエリ)

二匹の流れ星

荒野で偶然すれ違った賞金稼ぎ(名前がジャンゴ!)と無法者の間に奇妙な友情が芽生え、時には一緒に仕事をしたりするものの、ついには対決の時を迎える。

この出会いのシーンからいいですねぇ。
すれ違いざまに鋭い眼差しを向け合うも、一言も交わさずそのまま別れる二人。

それでも、お互いにただならぬ雰囲気を感じ取り、観ているこちらとしても、いつかは訪れるであろうこの両雄の対決に期待が高まります。

二匹の流れ星 ゲイリー・ハドソン

二匹の流れ星 クラウディオ・カマソ

いつかは対決することになることがわかっていながらも、通じ合うところもある二人。

「なぜ人を殺す?やはり金目当てか。それなら俺と同じだ。俺とお前は同じ運命の流れ星だ」

お前の賞金が1万ドルに上がるまで待ってやると賞金稼ぎ、殺すチャンスがあった時も、銃を放り投げ殴り合いを始めてしまいます。

無法者の隠れ家に乗り込んでいって一緒にご飯を食べたり、殺しはしないという条件付で駅馬車襲撃に手まで貸すことに。

無法者の方も、卑怯な手を使って賞金稼ぎを殺そうとした部下を殺してしまいます。
やりあう時は正々堂々と、いいですねぇ。無法者なのに正々堂々かよ!と、殺された部下はたまったものじゃないと思いますが(笑)

そして、最後はやはり対決の時を迎えます。

賞金稼ぎの方は二挺拳銃、無法者の方は左利きでさらにホルスターが背中(右の肩のあたり)のところにあるなど、ビジュアル的にも楽しめるんですが、あのホルスターの位置、かっこいいのはいいんですが、どう見ても抜くのに時間がかかるような気が(笑)

二匹の流れ星 ゲイリー・ハドソン

二匹の流れ星 クラウディオ・カマソ

脇役も結構キャラが立っていて、賞金稼ぎの相棒の写真屋は駅馬車襲撃にも参加したり、瀕死の状態にも関わらずピンチにも駆けつけたり。

お尋ね者一味の方も、賭け事が大好きな部下がいて、どんなことにも賭けるんですが、両雄の対決ではちゃっかり賞金稼ぎの方に賭けていたり(笑)

無法者のお父さん(彼ももちろん一味の一人)にはお馴染みフェルナンド・サンチョ!

二匹の流れ星 フェルナンド・サンチョ

出てくるだけで嬉しいですが、結構美味しい役です。

肝心の最後の対決が、あれだけ煽っていた割にはいまいちなように思いますが(“樽コロコロ撃ち”はいいですねぇ)、全体としてはかなり楽しめます。

 

二匹の流れ星 [DVD]

[原題]10.000 dollari per un massacro
1967/イタリア/100分
[監督]ロモロ・グェッリエリ
[出演]ゲイリー・ハドソン/アドリアーナ・アンベシ/クラウディオ・カマソ/フェルナンド・サンチョ/ロレダナ・ヌシアク

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