『カジノ・レイダース2』(ジョニー・トー)

カジノ・レイダース2

ジョニー・トー第12弾。

あらゆる富を制し、全ての権力を牛耳るという聖賭神札(神の札)が賭博の世界に存在するという…。

このストーリーからしてB級の香りがプンプンしますよね(笑)
さらに、オープニング、今から『水戸黄門』でも始まるんかいなというような時代劇調の音楽(笑)

でも、嫌いじゃないですね~。
なぜなら、『天若有情』に続いて、アンディ・ラウとン・シンリンのコンビだから。

この二人、今度の『ベルベット・レイン』では夫婦ですよね。
ジョジョもウエディングドレスに裸足で夜明けのハイウェイをさまよった甲斐がありました(涙)

それにしても、サミー・チェンと組むとあんなに明るい映画になるのに、ン・シンリンと組むとどうしてこういつも悲劇なんでしょう(笑)

お嬢様だった『天若有情』と違って、今回のン・シンリンは気の強い女性を熱演。

ジュースの瓶を割って武器にして一人敵のところに乗り込んでいこうとしたり、逃がそうとするアンディを逆に逃がし大勢の敵に一人立ち向かっていく…。

カジノ・レイダース2 アンディ・ラウ

それでいて、もう勝手にすれば!と突っぱねておきながら、帰ってきたアンディに「あなたがいなきゃだめなの」としがみつくあたり、ふと垣間見せる弱さもいい。

ラストはアジア賭博という大きな大会でのカード対決で魅せますが、これくらいでは『スティング』のポール・ニューマンの足下にも及ばないでしょう(笑)

あと、脇役でアンソニー・ウォンが存在感を放っているのと、チョイ役で『少林サッカー』の“鉄の頭”ウォン・ヤッフェイが出てきたのにはびっくりでした。子役の女の子がスパゲティを食べる時の感情表現も素晴らしい。

それにしても、初期のジョニー・トーは、コメディ以外は見終わって幸せな気分になれる映画が少ないなぁ…。

ちなみに、この映画でバイクを二人乗りするアンディとン・シンリンは、白装束ではなくて黒装束でした(笑)

 

[原題]至尊無上II永霸天下
1991/香港/92分
[監督]ジョニー・トー
[出演]アンディ・ラウ/ケルヴィン・ウォン/ン・シンリン/モニカ・チャン/アンソニー・ウォン

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