今年もやってきました、毎年恒例のまとめ企画。
新作・旧作ともに今年も順位も付けました。
基準は、毎年書いているように“初見の映画”で、“その映画がどれだけ自分にとって愛すべき映画か”、それだけです。
“映画の出来”ではなく、“自分にとって愛すべき映画”かどうかが基準です。
それでは、10位から早速いってみましょう。
10位 『パディントン』(ポール・キング)
偶々クマなだけで、違いを受け入れるということについての物語なだけでなく、パパが再びヒーローになる家族の物語でもあり(熱いキス!)、悪役にもちゃんと物語がある。
さらに本家の音楽まで流れる『M:I』アクションまでついてきて、わずか95分。
何よりも、ダッフルコート最高。
9位 『ディーパンの闘い』(ジャック・オーディアール)
バンタイトルから画面の強度がただ事ではないけど(タイトル出る瞬間かっこよすぎ!)、『こわれゆく女』のスパゲッティのシーン級の張り詰めた空気の中での殴り込みという、ちょっと信じられないようなとんでもないクライマックス。
震えが止まらない大傑作。
8位 『ボーダーライン』(ドゥニ・ヴィルヌーヴ)
話的な目新しさはないけど、撮影が神懸かってる。
街中を進む特殊部隊の車両の隊列と前後を固めるメキシコ警察、銃撃戦なんか起きなくても、ただ車を走らせているだけでも何時間でも観ていたい。
絵的なかっこよさも張り詰めた空気感も尋常ではない。
大スクリーンで観てこその大傑作。
7位 『インサイダーズ/内部者たち』(ウ・ミンホ)
巨悪に立ち向かう者たちの熱い骨太のドラマでありながら(煙草につける火!)、おっぱいも切株もありで、実は何よりもイ・ビョンホンのアイドル映画であり(歌も聞けるよ!)、さらにはイ・ギョンヨンおじさまのヌードまで付いてくるという、横綱相撲の圧倒的な面白さ。
6位 『ちはやふる -下の句-』(小泉徳宏)
若宮詩暢(松岡茉優)、格として『北国の帝王』のアーネスト・ボーグナイン級なのに(千早が反撃してきた時のあの目はまさに『北国の帝王』)、誰よりも強いだけでなく、誰よりも面白く、誰よりも美しく、とどめに京都弁、最高か…。
彼女に会うためだけにでも何回でも観たい。
ちはやふる -下の句- 豪華版 Blu-ray&DVDセット(特典Blu-ray付3枚組)
5位 『ハドソン川の奇跡』(クリント・イーストウッド)
ぐうの音も出ないほど完璧。
格が違いすぎる。
アーロン・エッカートおいしい役もらったなぁ。
「Brace! Brace! Brace! Heads down! Stay down!」が畳み掛ける臨場感、「スニッカーズが5ドルもする」の一言で語りきる“その後”。
結末を知っていても途切れることのない緊張感、忘れていない余裕とユーモア。
完璧なラストの台詞。
大傑作。
ハドソン川の奇跡 4K ULTRA HD&2D ブルーレイセット (2枚組) [Blu-ray]
4位 『レッドタートル ある島の物語』(マイケル・デュドク・ドゥ・ヴィット)
『岸辺のふたり』ですっかり搾り取られたはずの涙を、まだ残ってるよね?と根こそぎ搾り取りにくる恐ろしい映画。
あの映画で海から還らなかった男が、辿り着いたある島で神話に?子供と亀の泳ぎのシンクロですでに涙腺決壊してたけど、あのダンスは反則。
号泣。最高。
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3位 『エージェント・ウルトラ』(ニマ・ヌリザデ)
「彼女に出会うまでの人生を覚えていない」、その言葉が新たな意味を持つ時、愛する人を救うため、念願のプロポーズを果たすため、ホームセンターのあらゆる物を駆使した、死に物狂いの戦いの幕が開ける。
繰り返される木と車の話からの花火!あんなの泣くわ!
傑作。最高。
2位 『クレイジー・ナイン』(ファイヤー・リー)
『強奪のトライアングル』のオハヨー!や『毒戦』のダブルピースみたいに、瞬発力ではもっと凄いのがあるけど、映画全体で言ったらラム・シューの今までのベストだと思う。
監督も雪ちゃんの振り幅の広さを絶賛してたけど、雪ちゃんがただのお笑い担当ではないという凄みを見せつける傑作。
1位 『中島みゆき 夜会VOL.18「橋の下のアルカディア」-劇場版ー』
「映画」として同じ土俵で比べていいのかわからないけど、ぶっちぎりのベストワンでは?
歌も演奏も超ハイレベルだけど、ぶっ飛びすぎで、圧巻のクライマックスはボロボロに泣きながら絶句…。
別格。
改めて、今年のベスト10です。
1.『中島みゆき 夜会VOL.18「橋の下のアルカディア」-劇場版ー』
2.『クレイジー・ナイン』(ファイヤー・リー)
3.『エージェント・ウルトラ』(ニマ・ヌリザデ)
4.『レッドタートル ある島の物語』(マイケル・デュドク・ドゥ・ヴィット)
5.『ハドソン川の奇跡』(クリント・イーストウッド)
6.『ちはやふる -下の句-』(小泉徳宏)
7.『インサイダーズ/内部者たち』(ウ・ミンホ)
8.『ボーダーライン』(ドゥニ・ヴィルヌーヴ)
9.『ディーパンの闘い』(ジャック・オーディアール)
10.『パディントン』(ポール・キング)
豪華なラインナップを抑えて雪ちゃんの最高傑作が1位か!と思いきや、1位はちょっと別格でした。
そもそも「映画」としてこの並びに入れていいのかということもありますが。
例年通り迷った映画はあえて書きません。
続いて、旧作は去年と同じようにタイトルだけ並べて感想へのリンクを貼っておきます。
こちらも“初見”が条件で、今年初めて観た映画の中からのベスト10です。
1.『荒野の女たち』(ジョン・フォード)
2.『五人の軍隊』(ドン・テイラー)
3.『セルジオ・レオーネ』(ハワード・ヒル)
4.『最後の弾丸』(マイケル・パティンソン)
5.『荒鷲の翼』(ジョン・フォード)
6.『ハリケーン』(ジョン・フォード)
7.『狙撃者』(エドワード・ドミトリク)
8.『提報者~ES細胞捏造事件~』(イム・スルレ)
9.『王の涙 -イ・サンの決断-』(イ・ジェギュ)
10.『超強台風』(フォン・シャオニン)
こちらも豪華なラインナップですが、ジョン・フォード監督『荒野の女たち』はこちらも別格でした。
“So long, you bastard.”、あまりにも完璧な幕切れ。
というわけで、今年はこんな感じの20本となりました。
今年も多くの方にブログを訪問していただきまして、改めていつもお読みいただきありがとうございます!
来年もまた「愛すべき映画たち」をどうぞ宜しくお願い致します。
それでは皆様、よいお年を♪